長野連隊区

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長野連隊区（ながのれんたいく）は、大日本帝国陸軍の連隊区の一つ。長野県の徴兵・召集等の兵事事務を取り扱った。長野連隊区として発足したが、一時期長野県は松本連隊区と飯田連隊区の2区に分かれた。昭和20年には同域で長野地区司令部が設けられた。

[編集] 沿革

前身は明治21年5月に大隊区司令部条例（明治21年勅令第29号）に依って設置された長野大隊区で、明治29年連隊区司令部条例（明治29年勅令第56号）に依って連隊区に改組する。管轄区域の詳細が陸軍管区表（明治29年勅令第381号）により定められ、長野県の全域が管轄となり第一師管に属した。明治36年2月旅管が復活し第一旅管に属す。

明治40年の陸軍管区表（明治40年軍令陸第3号）で、長野県の徴兵管区は松本連隊区・高田連隊区・飯田連隊区の三つに分かれる。

松本連隊区の長野県域
- 松本市・北佐久郡・南佐久郡・小県郡・諏訪郡・南安曇郡・埴科郡・更級郡・東筑摩郡・北安曇郡
高田連隊区の長野県域
- 長野市・下水内郡・下高井郡・上水内郡・上高井郡（高田連隊区の新潟県域は同項目を参照）
飯田連隊区の長野県域
- 上伊那郡・下伊那郡・西筑摩郡（飯田連隊区の愛知・岐阜県域は同項目を参照）

大正14年の陸軍管区表（大正14年軍令陸第2号）で長野県の徴兵事務は再び一連隊区に統合され松本連隊区が之にあたる。

昭和16年陸軍管区表が大きく改正され、師管区の名称を地名に改める。それまでは常備師団番号に準じたものだった。これと同時に師管区の上位に軍管区が設けられる。この改正で長野県を管轄区域としていた松本連隊区は長野連隊区と改められ、東部軍管区金沢師管区に属す。昭和20年には作戦と軍政の分離が行われ、師管区に司令部が設けられその隷下に地区司令部が置かれた。地区司令部の管轄区域は連隊区司令部と同じで、長野連隊区と同域の地区司令部は長野地区司令部である。この連隊区司令官と地区司令官は兼職で、以下の司令部要員も多くは兼職だった。昭和20年4月1日留守第54師団司令部を長野師管区司令部と改称、長野連隊区・長野地区司令部はこの管轄区域に編入される。