閏月
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閏月(うるうづき、じゅんげつ)とは、太陰太陽暦において、暦が実際の季節とずれるのを防ぐために挿入される月のこと。閏月の挿入の有無が、太陰暦と太陰太陽暦との違いである。
純粋太陰暦による12か月は354日で、太陽暦の1年にくらべて11日ほど短い。このずれは、11×3=33日で3年間で1か月分ほどになる。そこで、約3年に1度、余分な1か月を挿入して、ずれを解消する。この余分な月を閏月という。閏月の月名は、前月の月名に「閏」を付ける。例えば、四月の次に挿入された閏月は「閏四月」となる。閏月を挿入して1年が13か月になる年のことを閏年という。
閏月を19年に7度挿入すると、誤差なく暦を運用できることが古くから知られていた。これは、ある月日の月相(月の欠け方)が同じとなる周期が19年であることによるもので、この周期をメトン周期(太陰章)という。
中国暦では、太初暦以来、二十四節気の中気を含まない月を閏月とする歳中置閏法が取られている。