阪口仙得

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阪口 仙得（さかぐち せんとく、享和元年(1801年) - 慶応3年（1867年）、推定）は、囲碁の棋士。7世安井仙角仙知門下、家元安井家の外家坂口家3世、七段上手。天保四傑と呼ばれる一人。元の名は荻野虎次郎。

目次 1 経歴 2 著作 3 参考文献 4 外部リンク

[編集] 経歴

14歳から7世安井仙知により育てられ、文政5年(1822年)には初段と記されている（「囲碁人名録」）。坂口仙徳、仙寿の代で途絶えていた坂口家を、仙知が改易して阪口家として荻野虎次郎に継がせ、仙得と名乗る。天保9年(1838年)に七段となり、御城碁に出仕、初出仕では服部雄節に白番中押負、翌年は林柏栄に白番中押勝、その後計32局を勤めた。

安政6年(1859年)に本因坊秀和が名人碁所を出願した際、異義をとなえた13世井上因碩に替わり争碁の相手として申し出たが、幕末の公儀多忙によりうやむやに終わった。

天保四傑の中では年長で、七段昇段も最も早かった。棋風は堅実で、地味ともとられるが、四傑との戦績は悪くなく、特に太田雄蔵には雄蔵が入段前の文政5年から40局あまり打って向先相先と先で、互先にさせなかった。ただし秀策には分が悪い。

慶応3年(1867年)の13世井上因碩宅で行われた連碁に参加し、その後の記録は無い。7世仙知の実子とも言われるが定かでない。子の阪口鋠太郎は明治期に三段までなった。

[編集] 著作

• 「囲碁段付便覧」1844年から季刊（橘中庵の雅号を使用）

[編集] 参考文献

• 伊藤敬一『元美・俊哲・仙得 日本囲碁大系(12)』筑摩書房 1976年
• 相場一宏、福井正明「碁界黄金の十九世紀(第21、22回)」（「碁ワールド」誌2004年3、4月号）

[編集] 外部リンク

• 木石庵「阪口仙得」