阪田流向かい飛車
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阪田流向かい飛車(さかたりゅうむかいひしゃ)は、将棋の戦法のひとつ。 よく阪田三吉が創始者だと誤解されているが、元となる定跡は江戸時代からあったという。1919年5月11日の阪田三吉対土居市太郎戦で阪田三吉が指したのが第一号局である。
阪田三吉名人が大一番で指したことで脚光を浴びた力戦振り飛車。さばきよりも抑え込むことが中心で、居飛車党の人でも使いこなしやすい戦法である。その狙いは単純明快ながら破壊力があり、相手にする方も甘く見ていると一気に潰される展開になる。
有名な南禅寺の決戦(先手木村義雄 後手阪田三吉)でも、阪田はこの阪田流向かい飛車を使っている。また、この戦いで後手の阪田は二手目で端の9四の歩を突いて、日本中を驚かせた。
後に小林健二や木屋太二によって改良された。