防衛秘密の漏洩
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防衛秘密の漏洩(ぼうえいひみつのろうえい)とは、2001年の自衛隊法改正で、機密情報を外部に漏らすと発信側と受け手双方に罰を科すること。
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[編集] 防衛省一等空佐の情報リーク事件
2005年5月31日付け読売新聞朝刊に、中国海軍の潜水艦が事故のため南シナ海で航行不能と報じられた。
記事には米側の極秘情報もあり、情報管理を徹底するよう要請を受けた。
防衛省の警務隊は、同省情報本部の一等空佐 (49) が読売新聞に情報を提供したとして、自衛隊法違反(防衛秘密の漏洩)の容疑で東京地検に書類送検する方針を固めた。
防衛秘密の漏洩容疑で自衛官が書類送検されるのは初めてで、一佐は情報の提供を認めた。
防衛省によると、記者の取材の手段・方法が、贈賄や脅迫など刑罰法令に触れる場合、情を通じるなど社会通念上是認できない態様である場合、教唆罪が成立するとされる。
警務隊は一佐の事情聴取の結果、それに該当する行為はないと判断しているようだ。
捜査は米国側に「情報保全」への取り組みを示す狙いがあった。ただメディア側が必要以上に萎縮する可能性も指摘されている。
[編集] イージス艦情報漏えい
海上自衛隊第1護衛隊群(神奈川県横須賀市)の2等海曹 (33) がイージス艦の構造図面などを持ち出した。神奈川県警と海自警務隊は極めて秘匿性の高い"特別防衛秘密(特防秘)"に当たると見2007年4月4日、日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法違反の疑いで捜査している。
1月に2曹の妻 (33) を出入国管理法違反容疑で調べた際、同県警が外付けハードディスク (HD) を押収。無関係なゲームや画像データもあり、任意の事情聴取に「同僚からもらった」と言い、名指しされた同僚は否定しているという。
95~99年に同群所属のイージス艦"きりしま"に乗船した。しかし機関担当で、システム中枢部のCIC(戦闘指揮所)に入る立場ではなかった。捜査当局は情報の流出元や経路の特定を進めている。
[編集] Winnyによる情報漏えい
2004年より、陸上自衛隊・航空自衛隊・海上自衛隊の各自衛隊員が私物のパソコンを持ち込み、業務に利用する傍らでWinnyを利用し、暴露ウィルスと呼ばれるAntinnyに感染。
陸上自衛隊ではミサイルなど軍事機密情報が、航空自衛隊では同盟国であるアメリカ軍の軍事機密情報を含む機密情報が、海上自衛隊ではコールサインなどの機密情報が漏えいした。
一部隊員の自分勝手の行動により、軍事機密情報が簡単に筒抜けになってしまったことに危機感を持った防衛庁(当時)により軍事機密情報の保守が命じられ、2006年2月には私物のパソコン持ち込みを厳禁しDELLより40億円分のパソコンを購入し隊員に割り当てた
だが、2007年3月には陸上自衛隊が武器庫の見取り図をAntinnyに感染したパソコンから漏えいさせてしまった。
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