飯縄山
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飯縄山(いいづなやま)は、長野県北部、長野市・信濃町・飯綱町にまたがる連山。飯縄山、霊仙寺山、瑪瑙山などからなるが、連山全体を飯綱山と呼ぶこともある。主峰の飯縄山の標高は1,917m。北信五岳のひとつ。
長野市中心部から北北西へ直線で10km余りに位置する。古くから山岳信仰の霊山であった。修験道場が開かれ、また忍術や剣術の修業の地としても知られる。同じく修験道場として知られる戸隠山は更に西北西に直線で10km余りの場所にある。両山共々蕎麦やスキー場でも名高い。
かつては山頂に「天狗の麦飯」と呼ばれる食べられる砂があった。この天狗の麦に関する詳しいことは不明で、菌類もしくは藻類あるいはそれらの複合体といわれている。かつては同山中に生息していたが現在は絶滅したともいわれる。凶作の時に飯綱三郎天狗がこの砂を配り人々を救ったという伝説がある。飯縄山の名前の由来もこの食べられる砂「飯砂」によると言われる。
観光地名としては「飯綱」を、山名としては「飯縄」を使用している。