魑魅魍魎
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魑魅魍魎(ちみもうりょう)とは山の怪物や川の怪物。様々な化け物、妖怪変化。
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[編集] 解説
[編集] 魑魅
「魑魅」とは、山林の異気(瘴気)から生ずるという怪物のことと言われている。顔は人間、体は獣の姿をしていて、人を迷わせる。「山ノ神」や「すだま」とも言う。
[編集] 魍魎
「魍魎」は山川や木石の精霊とされ、「水ノ神」とも呼ばれる。山・水・木・石などあらゆる自然物の精気から生じ、人を化かす。また、死者を食べるとも言われ、姿かたちは幼児に似ていて、2本足で立ち、赤黒色の皮膚をして、目は赤く、耳は長く、美しい髪と人に似た声をしている。これらの外見は鬼を思わせる。
[編集] 語源
語源に関しては諸説あるが、「史記(五帝本紀)」によると、「魑」の字は虎の形をした山神、「魅」の字は猪頭人形の沢神とされ、ここから色々な獣の属性を併せ持った怪物のイメージが膨らんだ、と推測される。
[編集] 派生
頻繁に「汚い世界」というニュアンスで、比喩的に用いられる場合が多い。政界や金融界、BL業界、いじめ問題が解決しない学校、などの様子に例えられる。「魑魅魍魎の(が)跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)する」といった表現が使われる。