黄南蔵族自治州
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黄南蔵族自治州(こうなん-ぞうぞく-じちしゅう)は、中華人民共和国が青海省(ツォゴン・シンチェン)内に設置した6つの自治州(ランキョンクル)のひとつ。
公用語による正式呼称は、チベット名マロ・プーリー・ランキョン・クル (rma lho bod rigs rang skyong khul) 、中国名ホァンナン・ザンズゥ・ツーティチョウ(黄南蔵族自治州 huáng nán zàng zŭ zì zhì zhōu)。
日本語では、中国名に基づき、黄南蔵族自治州(こうなん-ぞうぞく-じちしゅう)、黄南チベット族自治州(こうなん-チベットぞく-じちしゅう)等と称されている。
中国の現行制度における'自治州は、地区(サクル)級の民族区域自治単位の一種で、本自治州は青海省の東部に位置する。
チベット語の「マ」とは黄河の上流部マチュ河 (rma chu) を、「ロ」とは「南」を意味し、あわせて「マチュ河の南」を意味する。中国名「黄南」は、その逐語訳である。
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[編集] 地理
北部は青海省の海東地区、西部は海南蔵族自治州、西南部はゴロク蔵族自治州、東部から南部にかけては甘粛省の甘南蔵族自治州と接する。チベットの伝統的な地理区分では、アムド地方のレプコン地方の中核をなす。
[編集] 沿革
1953年12月23日、「プーリー・ランキョン・サコン(bod rigs rang skyong sa kongs, 蔵族自治区)」として発足、1955年に「ランキョン・クル(自治州)」に改称して現在に至る。
[編集] 行政区分
同仁(thung ren, どうじん)、チェンツァ(gcan tsha, 尖扎)、ツェコク(rtse khog, 沢庫)3ゾン(県)で発足、後にソクデ(sog sde, 河南蒙古族自治県)を加える。
州人民政府の所在地は同仁ゾンのロンボ・ギャガル(rong po rgya mkhar, 隆務)。