黄金株
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黄金株(おうごんかぶ)とは買収に関わる株主総会決議事項についての拒否権と譲渡制限の付いた株式のこと。
黄金株を1株だけ信頼できる第三者に対して発行しておくことによって、敵対的買収者が普通株式を買い集めることに対する買収防止策になるとされる。ただし、黄金株が敵対的買収者の手に渡ったら買収防止策として不利になるので、普通株のように自由な移動を認めないといった対策が必要となる。
会社法施行により導入が可能に。
経済産業省・法務省のガイドラインは予防策としてこれを認めたが、東京証券取引所(東証)はこれを導入した会社について上場を拒否する旨を発表する。このことは株主が協同で企業への資本出資を行いリスクを背負うという株式平等の原理を無視し、経営者の都合のよい経営を助けるものに独占的に強権を与え、それ以外の株主から経営を遠ざけるものであるため、東証の判断は妥当だと思われた。しかし、2005年12月16日に株主総会の決議で無効にできることなど一定の条件つきで黄金株を認める方針を固めた。
アメリカの証券取引所では上場後の黄金株の発行は認めていない。