龍が如く2
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龍が如く2(りゅうがごとくつー、Ryu-Ga-Gotoku II)はセガより2006年12月7日に発売されたプレイステーション2(以下PS2)用のゲームソフト。龍が如くの続編。
ジャンル | アクションアドベンチャー |
対応機種 | プレイステーション2 |
開発元 | セガ |
発売元 | セガ |
人数 | 1人 |
メディア | DVD-ROM |
発売日 | 2006年12月7日発売 |
価格 | 7,140円(税込) |
対象年齢 | D 17才以上対象 |
コンテンツアイコン | セクシャル 暴力 ギャンブル |
目次 |
[編集] 概要
龍が如くの一年後の話。今回は前作同様の東京、そして大阪へと舞台が広がっている。このゲームのメインともいえる戦闘システムは、前作は後ろから攻撃されることが多かったが、今作では後方にも攻撃することが出来、360°に攻撃範囲が広がり、武器の種類も大幅に増えた。
ミニゲームは、バッティングセンターに加え、ゴルフ・ボウリング、さらに将棋や麻雀を楽しむことが出来るようになり、ただのミニゲームの域を超えた。前作で好評だったキャバクラ嬢も10人に増え、アフターも出来るようになっている。
前作のようにDolby Digital Pro Logic II(ドルビーデジタル プロロジックII)によるサラウンドムービーはなくなった。またソフトは累計販売本数50万本を突破した。
日本版発売から2週後に韓国でも発売された。基本的に日本版ベースだが、日本人声優による韓国語演技が韓国人から聞いて違和感があるという理由で、ゲーム中に出る韓国語台詞だけを韓国人声優で撮り直し収録した。しかし、ゲーム内での言語はあくまでも日本語で、字幕のローカライズはされていなかったため、韓国のファンからは不評を買った。代わりに全台詞の翻訳と、攻略を収録した攻略本を同封した。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ストーリー
東城会と消えた100億円事件から1年。堅気となった桐生一馬は、遥と幸せな日々を送っていた。
しかし、弱体化した東城会吸収を狙う近江連合は関東進出へ向けて抗争の準備を着々と進めている。五代目会長である寺田は桐生にこの危機を乗り越える相談を行った矢先に近江連合の凶弾に倒れる。
桐生は寺田の意思を引き継ぎ、東城会を救うべく神室町へと戻ってくる。そして、抗争を阻止すべく寺田から託された書状を手に関西へと向かう。平和的解決を目指したが、そこに「関西の龍」と呼ばれる近江連合直参郷龍会会長、郷田龍二が立ちはだかった。
そして東城会に秘められた過去の「語られぬ事件」。二十数年の時を経てその復讐も同時に進行する。
最後に神室町を制するのは関東か、関西か!?
[編集] 登場人物
[編集] 主要人物
- 桐生一馬 - 黒田崇矢
- 本作の主人公。通称「堂島の龍」。前作で堅気となるが、風間達の墓参りに来た際、寺田と邂逅した事により東城会対近江連合の抗争に身を置く事となる。
- 澤村遥 - 釘宮理恵
- 今作は髪形を変えて登場。前作より桐生と一緒に生活していたが、父親代わりの桐生が新たな戦いに挑むことを悟り、序盤で自分から元居た孤児院「ヒマワリ」に行き、そこで桐生の帰りを待つことになる。
- 狭山薫 - 大輝ゆう
- 大阪府警第四課主任の女刑事。「ヤクザ狩りの女」と呼ばれる。身辺保護として桐生と共に行動するが、東城会に隠されていると思われる自分の過去の真相を探るのが真の目的。
- 伊達真 - 山路和弘
- 元警視庁捜査四課刑事。前作の事件の終結後刑事を辞めたが、四課長・須藤の依頼で瓦と共に捜査をすることになる。
[編集] 東城会
- 関東一円のヤクザを束ねる一大組織。前作の騒動で弱体化し、新たに立て直している矢先に五代目会長寺田が凶弾に倒れ、混乱は更に大きくなる。
- 寺田行雄- 四宮豪
- 五代目東城会会長。元は近江連合に所属していたため、裏切り者とされ桐生の目の前で近江連合の凶弾に倒れる。その後、ジングォン派構成員として風間に助けられたと言う驚愕の過去が明らかになり、東城会を潰すと言う組織の掟と風間への恩に葛藤しながらも、最終的には桐生に逆転の手を残し散った。本名、金大津。
- 堂島弥生 - 福島おりね
- 前作で錦山に殺された東城会直系堂島組、堂島宗平の妻。寺田が倒れた後の五代目代行を務める。
- 堂島大吾 - 徳重聡
- 堂島宗平と堂島弥生の間に生まれた息子で、堂島組の元構成員。背中には不動明王の刺青を彫っている。弱小となった東城会を捨て街をふら付いていたが、桐生に協力を求められ、東城会を立て直すべく共に行動する。後の郷龍会神室町侵攻の際には東城会組員を纏めて先導し、桐生と弥生は六代目会長の座を任せられると発言している。
- 柏木修-咲野俊介
- 東城会直系風間組2代目組長兼東城会若頭代行。故人である風間の意思を次いだ人物のうちの一人である。
- 新藤浩二
- 東城会直系錦山組2代目組長。前作の事件後、東城会のなかで最も大きい組織となった錦山組を束ねるが、錦山を死に追いやったという理由で、桐生への協力を拒否する。そしてついには錦山組を率いて東城会本部でクーデターを起こし、東城会乗っ取りにかかるも桐生に阻止された。
[編集] 元・東城会構成員
- 風間新太郎 - 渡哲也
- 東城会直系風間組初代組長。故人。義理人情に溢れるヤクザ。20数年前に神室町で起こった海外組織を潰す事件での活躍が克明に描かれており、その存在感は変わらず健在である。
- 嶋野太 - 楠見尚己
- 嶋野組組長。故人。好戦的で根っからの武闘派。20数年前の海外組織潰しの功績から、嶋野組を東城会直系に昇格させた。
- 堂島宗兵 - 水木龍司
- 東城会直系堂島組組長。故人。20数年前に起こった海外組織潰しの主犯。そのことによって、堂島組、ひいては東城会の勢力を拡大した。
※上記の3人は前作で死去している。
- 真島吾朗 - 宇垣秀成
- 元東城会直系嶋野組若頭兼真島組組長。通称「嶋野の狂犬」。背中に般若の刺青を彫っている。寺田のやり方を嫌い、東城会と袂を分かち、自分の組を建設会社に変える。そのため今回はドカヘルを被っている。壊滅した賽の河原の跡地に建つ予定の『神室町ヒルズ』の建設を請け負うのと同時に、壊滅を免れた地下歓楽街の新たな帝王として君臨する。桐生の要請により、近江連合の関東侵攻阻止に協力することを約束。
[編集] 近江連合
- 関西一円のヤクザを束ねる一大組織。「近江四天王」と呼ばれる強力な大幹部達を中心とした堅い結束と、東城会以上の兵力を誇る。
- 郷田仁- 天田益男
- 近江連合5代目会長。構成員3万オーバーの近江連合の長であるが、完全に掌握できているわけではない。東城会と近江連合の五分の盃を受けいれようとした矢先、息子の郷田龍司に拉致される。
- 郷田龍司 - 岩崎征実
- 近江連合5代目会長・郷田仁の一人息子にして、近江連合直系郷龍会2代目会長。背中には四神の長と呼ばれている黄龍の刺青を彫っている。近江四天王の一人で、「関西の龍」と呼ばれるほどの実力者だが、本人はその異名が、「関西の」と限定的なことを理由に嫌っている(実際に龍司のことを「関西の龍」と紹介した部下を、酒を飲ませている隙に瓶で殴りつける程)。東城会と近江連合の五分の盃に納得がいかず、本部でクーデターを起こし、関東へ勢力を伸ばすために東城会のいる神室町へと侵攻する。目的の為には手段を選ばないと豪語しながらも、義理人情に反する行為に激昂したり、桐生とは一対一での勝負を挑んだりと妙に真っ直ぐなところもある。ジングォン派のボスの子であり、狭山薫とは異父兄妹。しかしジングォン派の復讐には興味がなく、利益上手を組み、構成員として行動するのを頑なに拒んだ。26年前の事件後、母のスヨンと共に郷田仁に支援を受ける。後にスヨンは瓦と結婚するのだが、仁の希望により彼に引き取られ、郷田龍司を名乗る。(スヨンは瓦祥子をなのり薫を授かる)母の顔はぼんやりと覚えていて、薫にそっくりと発言した。彼もジングォン派の掟に従うように散ったが、「伝説の龍」を求め、桐生と激しい死闘を繰り広げた彼は極道として死んだと言っていいだろう。
- 高島遼 - 舘ひろし
- 近江連合直参近江高島会会長。5代目近江連合の本部長を40代でつとめる、東都大卒の男、いわばエリートインテリヤクザ(もしくは経済ヤクザ)。5代目会長・郷田仁の信任厚く、また高島自身も忠節を誓っているが、裏で桐生の狙撃を命じたりと動向が怪しい人物。取調べの際、桐生の味方ではないと別所に断言する。
- 千石虎之介 - 西前忠久
- 近江連合直参千石組組長。金銭の力で相手を追い詰める戦法が得意で、「金の千石」と恐れられている。一般的に下品とされる言動を繰り返すためか、郷田龍司との仲は良くない。
- 林弘- 菅田俊
- 近江連合の元幹部。狭山の話によると、近江連合幹部のリストから消えていたらしいが…。
[編集] 警視庁・大阪府警
- 瓦次郎 -寺島進
- 警視庁公安部外事二課の刑事。通称「鬼瓦」。極めて有能な敏腕刑事で、韓国語に堪能。以前は一課にいたが、伊達が刑事になったばかりの頃、正当防衛として処理されるのをいい事に不法入国者たちを手当たり次第に射殺。「殺人刑事」と陰口を叩かれる様になった挙句、一課から外された。しかし、それら一連の問題行動は、彼の辛い過去とつながっている。
- 別所勉 -赤井英和
- 大阪府警捜査四課課長。通称「マムシの別所」。喋り方はコテコテの大阪人だが、実は府警に赴任する前は警視庁神室署の四課に所属していた。
- 倉橋渉 -菅田俊
- 警視庁公安部外事二課課長。今回の騒動をある程度予見していた。実は彼も海外組織の生き残りである。生き残った3人の中では最も復讐心に燃えている人物。本名、池頻敏。
- 須藤純一-田中充貴
- 警視庁捜査四課課長。かつての伊達の部下で、伊達に事件の捜査を依頼する。
[編集] 神室町・蒼天掘・新星町の住人達
- サイの花屋- 藤原喜明
- 伝説の情報屋。一年前は、賽の河原の地下を拠点にしていたが現在は、ミレニアムタワーの50階を拠点に情報を収集している。
- 一輝- 土田大
- ホストクラブ「スターダスト」のオーナー。だがその正体は海外組織の構成員ではないかとされ、警視庁からマークされる。
- ユウヤ- 三宅健太
- ホストクラブ「スターダスト」の店長。前作の一件より桐生と友好的になり、今回も桐生たちを支える。
- 村井-
- 新星町の「桂馬」にいた男性。その正体は20年以上前に東城会によって潰された海外組織の生き残りである。彼は他のメンバーとは違い、過去に自分が行ってきた悪事を後悔しながら生きてきた。本名、朴会宗。
- 狭山民世-藤本洋子
- スナック「葵」のママで、狭山薫の育ての親。
- 古牧宗太郎
- 柄本-工藤俊作
- 前作にも登場した「柄本診療所」の医師。神室町一の名医でもある。前作ではメインストーリーには出てこなかったため、サブストーリーをやった人でなければ誰だかわからない。
- 戸部-楠見尚巳
- 通称マスター。前作にも登場したバー「バッカス」を経営している。最近は経営難に陥っているといわれているが‥‥。
- 江崎-島津健太郎
- 蒼天掘は招福町にある雀荘「リーチ楼」の常連。有名な情報屋であり、チャンチャンコがトレードマーク。情報と引き換えに、法外な金額を請求してくる。
- ナナ - 夏目ナナ
- ゆま - 麻美ゆま
- かえで - 松島かえで
- 闘技場リング・アナウンサー - ケイ・グラント 他
※余談ではあるが、舘ひろしと赤井英和は舘ひろしの代表作で、赤井英和のデビュー作品でもある映画「またまたあぶない刑事」以来の共演である。また、菅田俊も映画「あぶない刑事」で舘ひろしと共演している。
[編集] 劇中の主な用語
- 大阪の城
- 普通なら大阪城の事であるが、劇中では千石組の本拠地のことを指す。地上に出ているハリボテが二つに割れると、それと同時に地中から一気に姿を現す。外壁は純金製、城内には忍者や鎧武者が常駐、更に虎が2匹も放し飼いにされている等、某バラエティ番組に出てくるあの城が元ネタだと言わんばかりの滅茶苦茶振りを誇る。
- 真拳(ジングォン)派
- 韓国系の海外組織。堂島組長に「尋常ではない」と評される程の傍若無人振りと悪辣さを誇ったがそれが命取りとなり、20年以上前にクリスマスで浮かれていた所を東城会により潰され(この事件の生き残りは、金大津(キム・デジン)、池頻敏(ジ・ヨンミン)、朴会宗(パク・フェジョン)の3人だけ)、それ以降動きはなかった。が、今回の騒動に絡んでいることが発覚し、東城会への仕返しにかかり、同じ目的の郷龍会・千石組と共に神室町に侵攻する。
- 神室町
- 関東の舞台となる街。前作に引き続き登場する。
- 蒼天堀
- 関西の舞台となる街。モデルとなった街は道頓堀だと思われる。かに道楽やづぼらやもこの街に登場する。しかし、あの企業の看板は無い。
- 新星町
- 関西の舞台となるもう一つの街。通天閣のふもとに位置することから新世界がモデルだと思われる。シンボルであるビリケン像も存在する。
以上で、作品の核心的な内容についての記述は終わりです。
[編集] スタッフ
- 名越稔洋 - 総合プロデューサー
デイトナUSAで一躍ゲームクリエイターとして注目され、トップクリエイターへ。 セガでもっとも有名なプロデューサーの一人。 代表作は「龍が如く」シリーズ「スーパーモンキーボール」シリーズ。
- 菊池正義 - プロデューサー
パンツァードラグーンシリーズに参加後、「ジェットセットラジオ」シリーズの ディレクター、アーケード作品「オーリーキング」のプロデューサーを経て「龍が如く」に携わる。
- 植田隆太 - ディレクター
パンツァードラグーンツヴァイから開発に参加。「ジェットセットラジオ」シリーズでは デザインリーダー。
- 横山昌義 - シナリオ・演出
「ジェットセットラジオ」シリーズではプランナー。「オーリーキング」ではディレクター。 「龍が如く」では脚本&演出とさまざまな仕事をこなすクリエイター。
- 佐藤大輔 - デザイン監督
- 樋口雄一 - モーション担当
- 折原純 - アクション担当
- 馳星周 - シナリオ監修
- クレイジーケンバンド - 楽曲提供
- 坂本英城 - 楽曲制作
- ノイジークローク - サウンド担当
[編集] 関連項目
- ゲーム
- 映像作品
- 共に三池が監督を担当。