365歩のユウキ

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日本の漫画作品

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『365歩のユウキ』（さんびゃくろくじゅうごほのゆうき）は、西条真二による漫画作品。『週刊少年サンデー』(小学館)において、2002年6号より2002年43号まで連載された。全36話、全4巻。

注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。

[編集] あらすじ

逃げることだけが取り得の弱気な中学生紬勇気は、同級生の片矢切との賭け将棋から逃げだすと、校内では武闘派として有名な将棋部の部室に逃げ込んでしまう。将棋部長森田みもりの差し金で、ユウキと片矢切は将棋で決着を付けることになる。みもりの助言で何とか片矢切に勝利したユウキだが、対局の中でユウキの秘められた才能に気付いたみもりによって、強制的に将棋部に入部させられてしまう。

[編集] 登場人物

紬勇気（つむぎ　ゆうき）

通称・ユウキ。台東区立浅草第二中学校に通う中学1年生。みもりによって将棋部に入れられてしまった弱気ないじめられっ子。しかし将棋への愛情に目覚め、その腕前を上げていく。いじめられっ子であったため、子どもの頃から「逃げる手段」を模索し続けて生きてきた。そのため相手の行動の「先読み」の才能に長け、それが将棋の「棋譜を読む」才能に直結している。

自分が苛められるのは我慢できるが、自分と親しい他者が痛い目に遭いそうなときはキレる。その際、髪の毛を逆立てる。

父親は大学教授。母親は新聞記者。4姉弟の末っ子。姉3人は全員東大生というエリート一家。家族内で唯一の男の子であるため、姉たちからかなり愛情たっぷりに甘やかされて育っている。そのため優しい性格ではあるが弱気ないじめられっ子になってしまった。

最終回にて中学名人戦の本選第1戦で優勝候補と謳われた入船工味と対戦し、これを見事に下す。その後、準優勝。ラスト1Pでその後の人生のモノローグが入れられた。それによると2年後、みもりと共にプロ棋士となる。そこからさらに2年後にみもりとできちゃった結婚。これを機に子育てのため主夫となるが、同時に棋士としての精進も忘れず、名人位以外のタイトルを獲得した。試合の無い時にはみもりと共に宍戸十三師匠のヤキトリ屋で働いて固定収入を得ている。

森田みもり（もりた　みもり）

将棋部部長。部内最強の腕前と勝気な性格で中学1年生ながら武闘派揃いの将棋部を取り仕切る。

幼い頃実父・柘植万将に棄てられて万将の弟である森田夫妻に育てられており、万将を倒し復讐を果たすため元プロで焼き鳥屋の主人の宍戸十三師匠に稽古をつけてもらう。

最終回にて中学名人戦で優勝。ユウキと同様にラスト1Pのモノローグでその後の人生が語られる。名人戦終了後に行われた万将との指導対局には敗れるが、7年後の（プロの）名人戦で4勝3敗で万将に勝利して復讐を果たし、同時に名人位も手にする。なお、前述の通りユウキと結婚し、双子を出産。子育てをユウキに任せて自らは棋士の道を究めている。

ちなみに西条作品群では非常に珍しい貧乳ヒロインで、トップとアンダーは共に68。これは成長しても変わらなかった。ただ、ユウキの家族は全員ナイスバディであるため、ユウキにとっては逆にみもりの体型は新鮮に感じたようである。

片矢切エイジ（かたやぎり - ）

幼稚園の頃からユウキをいじめていた、真性のいじめっ子。逃げるユウキを追って将棋部の部室に入った事でユウキ同様、無理矢理、将棋部に入れられる。そしてユウキの将棋の才能が完全に開花し、立場が逆転してしまう。

当初、素人だったユウキを巻き込んで賭け将棋をするほどなので、将棋の才能は無いでもないが、努力をしないために物語中盤以降、ユウキとの実力差は雲泥の如し。それを埋めるために努力すればまだいいが、よりにもよって「楽して勝つ」という妄執に取り付かれ様々なイカサマの技巧に手を染める。そのため「イカサマ片矢切」として「将棋部の恥」と呼ばれるようになってしまう。

中学名人戦終了後は、そのド汚い手口で名人戦を見に来ていた九段プロ棋士・田ノ中の怒りを買い、失格にされたばかりか彼の道場で精神を叩き直されるハメに陥る。しかし、腐った根性は結局直りきらず「日本将棋界史上最低最悪のプロ棋士」などという不名誉な称号を得る羽目になる。