C-2 グレイハウンド (航空機)
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C-2 Greyhound | |
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概要 | |
分類 | 輸送機 |
乗員 | 3 (操縦士 2名、航空機関士1名) |
寸法 | |
全長 | 56 ft 10 in (17.3 m) |
全幅 | 80 ft 7 in (24.6 m) |
全高 | 15 ft 11 in (4.85 m) |
翼面積 | 700 ft² (65 m²) |
重量 | |
空虚時 | 36,346 lb (16,486 kg) |
満載時 | ??? |
最大離陸重量 | 54,354 lb (24,655 kg) |
機関 | |
エンジン | アリソン T56-A-425 ターボプロップ 2基 |
出力 | 3,400 kW |
性能 | |
最大速度 | 357 mph (574 km/h) |
航続距離 | 1,796 mi (2,889 km) |
実用上昇限度 | 33,500 ft (10,211 m) |
上昇率 | 2,610 ft/min (796 m/min) |
武装 | なし |
C-2は、アメリカ海軍が使用している輸送機。グラマン社製造。愛称はグレイハウンド(Greyhound)。陸上から洋上の航空母艦へ補給物資を輸送する艦上輸送機(COD:Carrier Onboard Delivery)として運用された。
[編集] 開発
アメリカ海軍は、COD機としてC-1 トレーダーを運用してきたが、1962年、より高性能の機体を求めた。これを受けてグラマン社では、開発中であったE-2艦上早期警戒機を改造し、COD機とすることにした。1962年5月にC-2Aとして、29機の発注を受け、開発が開始されることとなった。
E-2Aより2機をYC-2Aとして改造し、1964年11月18日に初飛行した。
[編集] 構造
E-2より、各所が改造され、外形の印象はかなり異なっている。まず、輸送任務には不要のロートドームがはずされている。胴体も輸送用に改設計されたほか、尾部にはローディングドアが設けられている。ローディングドアの設置に伴い、尾翼の位置も上方に移動し、水平尾翼の上半角は廃止されている。なお、ロートドーム廃止により飛行安定性が向上するため、垂直尾翼も小型化されている。
ペイロードは最大7.7t。貨物は43Lパレットシステムにより搭載される。人員は座席設置により、最大39名輸送可能である。
レシプロエンジンのC-1と異なりターボプロップエンジンであるため、空母の燃料系統を統一できるという利点もあった。
[編集] 生産
1962年に29機の発注を受けたものの、1967年に17機を生産した時点で、残りはキャンセルされた。1978年から1982年にかけて、この初期生産分は構造の強化や空中給油装置などの改良を受けた。C-1の退役(1988年退役)および初期生産型の退役(1988年退役)に伴い、1982年から1990年にかけて、39機が再生産されている。