F-89 (戦闘機)
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F-89はノースロップがアメリカ空軍向けに開発した戦闘機。愛称はスコーピオン。全天候戦闘機・要撃機として運用された。初飛行は1948年8月16日。
[編集] 概要
P-61の後継のジェット夜間戦闘機として、1945年12月より開発が開始された。機体はレーダー手を乗せるために複座戦闘機となっており、機首にレーダーを搭載している。エンジンは胴体下部に並列に装備しており、ノズルは胴体後部、主翼直後にある。尾翼は細いテールの先に設置されており、主翼は中翼配置の直線翼である。主翼端には増槽を装備できるが、後期型では増槽と武器庫が兼用となった大型ポッドとなった。この大型の増槽のおかげで航続距離は長く、広大な北極海をパトロールする必要があるアラスカの部隊において好評であった。 1950年から実戦配備が行われ、1968年に全機退役した。
[編集] 各型
- XF-89:試作機。レーダー・FCSが間に合わず、空力的な試験のみを行った。J35-A-9エンジン装備。20mm機関砲4門。1機のみ製造。
- YF-89:増加試作機。J35-A-21エンジン装備。主翼端の増槽を固定装備。20mm機関砲6門。
- F-89A:初期量産型。空力的な不具合があり11機のみ製造。
- F-89B:電子機器・エンジンの換装。37機製造。
- F-89C:各所を改良。167機製造。
- YF-89D:F-89Bを改造。F-89Dのための試作機。
- F-89D:機銃を降ろし、燃料容量を増加させている。さらに主翼端の増槽を大型化、武器庫と兼用になり、ポッドの前部に70mmロケット弾52発(2基計104発)を搭載。77機はAIM-4 ファルコン空対空ミサイル3発と70mmロケット弾21発のポッドを搭載。682機製造。
- YF-89E:J71エンジン搭載。試作1機のみ。
- F-89F:J47エンジン搭載。計画のみ。
- F-89H
- F-89J:F-89Dより改造。ジーニミサイルを装備可能。350機改造。
[編集] 要目(F-89D)
- 全長:16.40m
- 全幅:18.41m
- 全高:5.33m
- 自重:11t
- エンジン:J-35-A-33ターボジェット(推力 2.4t)2基
- 乗員:2名
- 最大速度:1,020km/h