ITRON
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ITRON(アイトロン、Industrial TRON)は組込み用途に最適化されたオペレーティングシステムの仕様である。坂村健教授(東京大学)によって開始されたTRONプロジェクトによって仕様が作成された。
厳密にはITRONは仕様であるが、仕様に準拠したOS実装を慣用的にITRONと呼ぶ場合もある。
日本では組み込みOSとして高いシェアを獲得している。
[編集] 歴史
主として産業機械の制御用途として設計されたが、より小規模なマイクロコントロールユニットを対象としたμITRONがITRON仕様の一部として作成された。
その後、本来の想定したより規模の大きいシステムにおいてもμITRONが適用される機会が増えたことから、バージョン3以降、ITRONはμITRON仕様に統合される形で現在に至る。2007年1月現在のμITRON仕様の最新は、4.03である。
現在では、ITRONといえば通常μITRONを指すことになる。
[編集] ITRON仕様の影響を受けたOS
T-Engineプロジェクトが規定するT-KernelはμITRON3.0仕様の発展版である。
[編集] 主要な実装
ITRON仕様OSのオープンソース実装を提供するプロジェクトはいくつかある。TOPPERSプロジェクトは、その代表の一つである。