JAYWALK
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
JAYWALK(J-WALK、ジェイ・ウォーク)は日本のバンドである。1980年結成。1981年デビュー。1995年表記を「J-WALK」から「JAYWALK」へと変更。代表曲は1991年発売の「何も言えなくて…夏」。同曲で第44回NHK紅白歌合戦で出場。
目次 |
[編集] メンバー
- 中村耕一(なかむら こういち、1951年2月15日 - )ボーカル - 髭をたたえた細身の風貌がキリストに似ているとも言われる。井上陽水、THE ALFEEの桜井賢、スターダストレビューの根本要に並ぶ、国内超一級の歌唱力を持つ。
- 知久光康(ともひさ みつやす、1955年11月18日 - )ギター - ソロとしても活動中。「摩訶摩訶」というゲームの音楽を担当したことがある。東京キッドブラザーズでも活躍した。
- 杉田裕(すぎた ひろし、1957年9月25日 - )キーボード - かつてはスターダスト★レビューに在籍したこともあった。
- 中内助六(なかうち すけろく、1962年10月26日 - )ベース - 中国で「雅文(yawen)」の名前で歌手活動。
- 田切純一(たぎり じゅんいち、1954年1月21日 - )ドラム
[編集] 過去に在籍したメンバー
- 中川謙太郎(なかがわ けんたろう、1969年10月21日)ボーカル。1998年加入-2005年末
- 清水達也(しみず たつや)パーカッション。
- 長島進(ながしま すすむ)ベース
- 近藤敬三(こんどう けいぞう)ギター
[編集] エピソードなど
- バンド名は、「赤信号を歩いて渡る。」つまり信号無視、また、危険地帯に足を踏み入れる事を意味する英語のスラング。
- デビュー当時は、柳ジョージの弟分と目され、増田俊郎(柳への楽曲提供でも知られるシンガーソングライター)から多くの佳曲を提供されていたこともあって、ハードボイルドな作風を中心としており男性からの支持が多かったが、知久が積極的に詞を書き出した90年以降は、私小説的な繊細で優しい作品が増えていき、これに伴い、ファンの構成比率も、女性が多数を占めるようになった。
- 「兄貴(柳ジョージ&レイニーウッド)よりも西寄り」と評されたり、デビュー前に作成したデモテープがデイブ・メイソン(元トラフィック)の「Give me reason why」のカバーだったりと、ウェストコースト・ロックの影響が強く感じられる音作りをしているが、各メンバー共通といえる音楽的バックボーンはあまり目立たない。その中で、全メンバーの共感を得、影響を与えた数少ないうちの一つがマーク・ノップラーによる、映画「ローカルヒーロー」のサウンドトラック盤である。
- 意外と知られていないが、アカペラの技術も一流で、アルバム「DOWN TOWN STORIES」や「REASON」、ライブアルバム「2HOURS & 7MINUTES」、シングル「もうひとりの自分を、君に今日会わせたい」でそれを窺い知る事が出来る。
- 90年代、多くの日本人ミュージシャンが、アジア諸国の各都市で「初の日本人公演」を行ったが、「上海初」は彼らである。現在でも、韓国でレコードデビューするなど海外での人気も根強い。
- 中村は「日本語の発音が美しいボーカリスト」として、永六輔のラジオ番組で、本人に賞賛された事がある。(そのあと永は「日本語で歌ってもなんだかよく分からない人が茅ヶ崎でライブするそうですけど…」とサザンオールスターズをくさした)
- 中村は緊張しやすく、ステージで完全に歌詞を忘れたり、トーク中に何を話しているか分からなくなる事がままある。自身のラジオ番組のゲストに作家の椎名誠を招いた時、必要以上に緊張してしまい、ドラムの田切に助っ人を頼んだこともある。
- 知久のライブでのトークは1分で済む話題を5分、10分と引き伸ばす。話をどこへ落とすのか、話している本人ですら分からない事が多いらしいが、それでいて飽きさせないという独特の話芸である。
- 杉田はレコーディング・エンジニアとしての技術にも習熟しており、JAYWALKはレコーディングはもちろん、ミキシング、マスタリングまで、杉田を中心にプライベートスタジオで、自分たちだけで完成させてしまう。
- 中内はかつて、音楽活動と両立させながら青果会社に勤務しており、部下を持つほどのポストについていた。92年に脱退して会社勤めに専念していたが、メンバーの度重なる説得に応じて、翌年バンドに復帰している。メンバーが中内の復帰を熱望したのは、朗らかな人柄の彼がいなくなったところステージが寂しくなってしまったため、またベースのパートを全部打ち込みで作らなければならなくなり、マニピュレーターでもある杉田が音を上げたため、であるといわれている。
- SING LIKE TALKINGの佐藤竹善が以前音楽番組でJAYWALKと競演した際、中内脱退中にライブでJAYWALKのベースを弾いた話を披露した。中内もその場にいたわけだが知久が「そのまま居座っちゃってれば今頃は…」と話しかけ笑いを誘った。
- 田切は、千葉市内でドラムスクールの講師も務めている。
- 元メンバーの中川は、加入前、大宮市(現さいたま市)の印刷工場に勤務していたが、彼が初めて参加したツアー(98年)の大宮公演には印刷会社の元同僚が2階最前列に集結。大盛り上がりとなった。
- 中川が加入した最初のアルバム「J'S BROTHERS BAND」およびツアーにてパーカッションの越智ブラザーズが参加。作品にゲストミュージシャンを迎えたのはこの1回だけ。
- 現在は、麻布にプライベートスタジオを構えているが、それ以前は知久の自宅などで、一升瓶を持ってご近所伺いをしながらのレコーディングを続けていた。休業中の病院の手術室をレコーディングブースに使っていたこともある。
[編集] ディスコグラフィー
[編集] シングル
- ジャストビコーズ(1981年6月1日)
- MORNING GLOW(1982年5月5日)
- センチメンタル・ロード(1982年11月25日)
- ネオン輝く日々(1984年8月25日)
- You're my friend(1985年4月25日)
- keikoの消息(1985年10月25日)
- 炎の戦士 ~FIELDS ON FIRE~(1986年7月25日)
- 誰にも言えない真夏のLOVE(1987年5月25日)
- 青いステイションワゴン(1987年8月25日)
- JUST BECAUSE(1987年9月25日)
- BURNING EYES(1987年11月25日)
- JOURNEY MAN(1988年1月25日)
- アバロンの彼方へ(1988年7月21日)
- 勝利者~WINNER~(1989年4月8日)
- それはジェラシー(1989年6月21日)
- ONCE IN YOUR LIFE(1989年12月5日)
- 夢は風のように(1991年5月21日)
- 何も言えなくて…夏(1991年7月21日)
- HELLO!I'M A DREAMER(1991年10月23日)
- 何も言えなくて(1991年12月16日)
- JUST BECAUSE(1992年4月23日)
- 遠すぎる日々(1992年7月1日)
- 君にいて欲しい(1992年10月28日)
- RELAX(1993年4月21日)
- 失くしてしまった手紙のように…(1993年11月21日)
- その胸のヒーロー(1993年12月1日)
- 見つめていたい(1994年5月21日)
- 雨にも風にも(1994年10月5日)
- 言えなかった言葉を君に(1995年1月21日)
- 誰よりも優しくて(1995年6月21日)
- YUKI-ONNA(1995年11月10日)
- Goody…冒険の国へ(1996年6月5日)
- SHE SAID(1997年1月8日)
- 心の鐘を叩いてくれ(1997年7月16日)
- START FROM THE BEGINNING(1998年2月18)
- 波と砂と潮風と(1998年3月4日)
- STARGAZER(1999年2月24日)
- HEAT(1999年6月9日)
- もうひとりの自分を、君に今日会わせたい(2000年9月21日)
- Step by step(2001年7月11日)
- 何も言えなくて・・・夏/JUST BECAUSE -LAST VERSION-(2004年12月22日)
- 1972/永遠の人(2005年2月23日)
[編集] アルバム
- Jay-Walk(1981年6月1日)
- Jay-Walk'(1982年2月1日)
- SENTIMENTAL ROAD(1982年12月15日)
- EXIT(1985年6月25日)
- DISTANCE(1986年1月25日)
- OVAL MIND(1986年8月25日)
- GREATEST HITS(1986年11月25日)ベストアルバム
- OLD FASHIONED "DINNER"(1987年3月25日)
- 終わりのない夏(1987年7月25日)
- JUST BECAUSE(1987年12月21日)
- RIDE ON(1988年6月25日)
- Pierce(1988年8月21日)
- GALE(1989年4月21日)
- FOOT STEPS I(1989年10月25日)ベストアルバム
- FOOT STEPS II(1989年10月25日)ベストアルバム
- COUNTRY(1990年2月21日)
- DOWN TOWN STORIES(1990年12月16日)
- J-WALK COLLECTION -THE BEST OF'88~'90-(1991年6月10日)ベストアルバム
- 心の鐘を叩いてくれ -KNOCK THE BELLS OF MY HEART-(1991年11月21日)
- J-WALK The Original KARAOKE. Version#1(1991年12月16日)
- 13歳 -THIRTEEN YEARS OLD-(1992年12月5日)
- スーパーコレクションBOX(1993年10月25日)7枚組
- Start From The Beginning(1993年12月1日)
- 2HOURS & 7MINUTES(1994年4月2日)ライブ2枚組
- A DOZEN OF GAMES(1995年3月1日)
- 何も言えなくて… -THE BEST OF JAYWALK-(1995年7月5日)ベストアルバム
- REASON ACOUSTICS BY JAYWALK(1995年12月5日)
- JAYWALK CLASSICS(1996年9月16日)
- PENTANGLE(1997年3月12日)
- J'S BROTHERS BAND(1998年3月4日)
- HEAVEN(1999年3月10日)
- DO YOU REMEMBER WHEN?~BEST POPS SINCE1980(2000年2月23日)ベストアルバム
- WHILE THE LIGHTS ARE LOW~BEST BALLADS SINCE1980(2000年2月23日)ベストアルバム
- I'm all right(2001年6月21日)
- Asia(2002年4月24日)
- Old-fashioned love songs(2003年2月21日)カバーアルバム
- 悲しいくらい脆くて長い橋(2004年5月21日)
- JAYWALK SUPER BEST(2004年11月25日)ベストアルバム
- 不思議な朝~僕が生まれた日~(2005年4月1日)
- 何も言えなくて…夏 JAYWALK ORIGINAL EDITION 1(2006年7月19日)ベストアルバム
- JUST BECAUSE JAYWALK ORIGINAL EDITION 2(2006年9月27日)ベストアルバム
- Good Fellows(2007年4月25日)
[編集] ビデオ
- J-LIVE(1990年9月5日)
- “THE J-WALK” LIVE ALIVE(1994年4月2日)
- JAY CLIPS(2001年10月)
- JAYWALK LIVE 1990&1993(2004年11月25日)
- JAY CLIPS PLUS(2004年11月25日)
[編集] 関連項目
- 柳ジョージ
- サンダーストーム - メガCD版のテーマソングを歌っていた。
- ポピュラー音楽の音楽家一覧 (日本・グループ)
- ミュージシャン一覧 (グループ)