出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
MTS単位系(MTSたんいけい)は、メートル・トン・秒を基本単位とする単位系である。
MTS単位系はMKS単位系やCGS単位系と同じ原則によって構築されたが、CGS単位系は実験室内での使用にしか適しないとして、工業的な用途のためにより大きな単位であるメートルとトンを基本単位として採用した。
ソビエト連邦では1933年に導入されたが、1955年に廃止された。
[編集] 単位
MTS単位系には、以下のような単位がある。元々フランスで構築された単位系であるため、フランス語による単位名称(sthene,pieze)が含まれている。
- 長さ : メートル(metre, m)
- 質量 : トン(tonne, t) 1 t = 103 kg
- 時間 : 秒(second, s)
- 力 : ステーヌ(sthene, sn) 1 sn = 1 t·m/s2 = 103 N
- エネルギー : キロジュール(kilojoule, kJ) 1 kJ = 1 t·m2/s2 = 103 J
- 仕事率 : キロワット(kilowatt, kW) 1 kW = 1 t·m2/s3 = 103 W
- 圧力 : ピエーズ(pieze, pz) 1 pz = 1 t/m·s2 = 103 Pa