NATOコードネーム
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NATOコードネームとは、NATOがソ連をはじめとする東側諸国の装備(兵器)に付けたコードネームである。
正式な英語名は、NATO Reporting Name(s)(NATO報告名)である。
米国国防総省(DoD)はNATOとは別にソ連の兵器に識別番号を与えており、ソ連の兵器を紹介する際には「SS-6(DoD番号)、Sapwood(NATOコードネーム)」の様に合わせて表示される事が多い。得られた情報に混乱があったためNATOコードネームとDoD識別番号が同じ兵器を示さない事もあった。冷戦終結後に情報が公開されると「SS-6 SapwoodはR-7である」といった旧ソ連軍の制式番号との対応が取れるようになったが、その結果としてNATOコードネームには多くの情報誤認があることが判明した。
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[編集] 経緯
NATOは多数の国の同盟であるため、さまざまな言語を使った軍事組織間での通信に便利なようにコードネームが作られた。また、ほとんどのソ連の装備の正式名称はわからなかった。正式名称が判明するまでに長い時間がかかったものが数多い。
ソ連崩壊後の情報公開によって、これらのソ連製装備の多くは正式名称が判明しているものの、ソ連の付番体系が複雑な事、従来の情報との対比の関係から、2004年現在でも世界中で使用されており、ロシア製兵器は正式名称と共に今でもこのコードネームで呼ばれることが多い。現在のロシアは、兵器名称を秘匿対象としておらず、新開発の兵器の名称は最初から公表されるため、NATOコードネームとDoD番号の必要性は薄れてきている。
現代ではNATOコードネームは実態とは懸け離れていた場合もあることがはっきりしており、却って混乱を招いている場合も多く、使用は徐々に控えていくべきであるとされている。また、英語に疎い日本人等はあまり気にしていないが、NATOコードネームの中には非常に差別語的な英単語が時折使われている。
中国人民解放軍対するNATOコードネームは、艦船に対しては中国語の単語あるいは造語で付けられている。航空機・車両には付されないことが多くなってきたが、かつてはソ連同様に英単語で付されていた。
[編集] 命名法
コードネームの頭文字はその装備の用途を示す。たとえば、戦闘機(Fighter)はFoxbat(MiG-25)のようにFで始まるし、地対地ミサイル(SSM)はSatan(R-36M(SS-18))のようにSで始まる。
飛行機についていえば、プロペラ機には単音節の単語が、ジェット機には2音節の単語が充てられた。
有名なコードネームとしては、R-11短距離弾道ミサイル(SS-1B)を表す「スカッド(Scud、突風の意)」がある。
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[編集] 関連項目
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