SugarCRM
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[編集] SugarCRMとは
SugarCRM(シュガー・シーアールエム)とは、オープンソースのCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理システム)の一つで、オープンソースコミュニティSugarForge.orgが開発を進めている。
SugarCRMは、Linux、Apache、MySQL(必須)、PHP(必須)という今般の代表的なオープンソース動作環境で動作し、大手ソフトウェアベンダーの提供するCRMソフトウェアに匹敵する豊富な機能を有する。40以上の言語に翻訳されており、全世界で200万件以上のダウンロード実績を持つ。
このコミュニティに参加するメンバー数は15,000名で、開発者として登録しているメンバーは5,000名、運営されているサブプロジェクト数は230であり、世界有数のオープンソース業務アプリケーションの開発団体である。
[編集] SugarCRM日本語化コミュニティ
SugarCRMの日本語化は株式会社ケアブレインズが行っており、日本語のフォーラムや日本語ドキュメントサイトも同社が主催している。
- 株式会社ケアブレインズのSugarCRMポータルサイト
- 日本語フォーラム
- 日本語ドキュメント
- 日本語版ダウンロードとインストール方法
- 日本語版デモ
[編集] SugarCRMのライセンス
SugarCRMは、同名のSugarCRM社(米国カリフォルニア州)がソースコードの維持、改良を主導している。現在、一般に普及しているオープンソースソフトウェアは主にGPLライセンスを用い、知的財産権を共有するのが通例になりつつあるが、オープンソース版のSugarCRMはMozilla_Public_Licenseを用いる。SugarCRM社が開発した部分(大半に相当)の知的財産権はすべて同社に属する。日本語版の知的財産権は株式会社ケアブレインズに属する。(いずれも無償で利用可能である)
[編集] SugarCRM有償版とライセンス
SugarCRM社は、主に企業向けとして、上位エディションのSugar Professional EditionとSugar Enterprise Editionの2つのエディションを有償で提供している。上位エディションには組織管理機能、レポーティング、見積、商品管理、契約管理など、ビジネス用途で使用される機能が多く含まれるほか、バージョンアップやテクニカルサポートサービスなどの各種サービスも提供される。
SugarCRM有償版は同社独自のSugar Professional End User License Agreementの下で提供されるが、これはMozilla_Public_LicenseにおけるLarger Workに相当する。
SugarCRM有償版の日本語版も株式会社ケアブレインズが提供する。
[編集] コマーシャルオープンソース
SugarCRMのように、コミュニティに無償で公開されるエディションと、企業向けに付加価値を付けた上位エディション(あるいはサービス)を2通りで展開するスタイルをコマーシャルオープンソースという。主に専任ベンダがコミュニティの主催と付加価値提供サービスを並行して展開するのが普通で、オープンソースソフトウェアを業務に活用する時代に不可欠なビジネスモデルとも言われている。