きんつば
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
きんつば(金鍔)は、金鍔焼きの略称で、和菓子のひとつ。
小麦粉を水でこねて薄く伸ばした生地で餡を包み、円く平らな円盤型に形を整え、油を引いた平鍋で両面と側面を焼いたもの。
角型(直方体状)をしている「角きんつば」は、明治時代に考案されたもので、寒天を用いて粒餡を四角く固めたものの各面に、小麦粉を水でゆるく溶いた生地を付けながら、熱した銅板上で一面ずつ焼いてつくる。
サツマイモでつくった芋餡を包んだもの、もしくは四角く切った芋ようかんの各面に生地を付けて焼いたものは「薩摩きんつば」と呼ばれる。
もともとは江戸時代中期に京都で考案された菓子であり、上新粉(米粉)で作った生地で餡を包んで同様に焼いたもの。当時は、その形状と色から「ぎんつば(銀鍔)」と呼ばれていた。製法が京都から江戸に伝わると、「銀よりも金のほうが景気が良い」との理由から、材料が小麦粉に、また名前が「きんつば」に変わったとされている。