ひっつき虫
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ひっつき虫というのは、人の衣服に付着する種子や果実の通称である。動物に付着して種子散布される性質をもつ散布体(種子あるいは果実)である。
[編集] 一般的特徴
ひっつき虫とはトゲやフックによって動物の皮膚や衣類に引っかかる植物の種子の俗称である。運ばれるのが種子そのものではなく、散布体としての果実や、あるいは小穂が運ばれる単位である場合が多い。しかし、たいてい果肉は薄く、日常感覚では種子と捉えられるものが多いため、ここでは区別なく一括して種子として説明する。
それら移動するものに引っかかることで生息地域を広めることを狙っているのであろう。山林や野原などを歩いたあと、衣服を検めるとこれらの種子が引っかかっていることが多い。動物側には利益はなく、場合によっては付着装置である針や鉤によっていやな思いをしたり、場合によっては傷つくこともある。
トゲが若干堅くて痛いので、子ども同士のいたずらなどにも用いられる。
[編集] くっつく仕組み
くっつくための仕組みにも、さまざまなものがある。
- 針と鉤を持つもの
- 鉤になるもの
- 種子表面から突き出て、すぐに折れ曲がってに寝た針があって、これによって引っ掛かるもの。
- イノコヅチ・ハエドクソウ
- 細かい鉤が密生するもの
- 種子の端に細かい鉤が並んでいるのがササクサ。また、種子表面にごく小さな鉤が並んでいて、マジックテープのように張り付くのがヌスビトハギ。
- 粘液を出すもの
- 種子表面に粘液毛などを持ち、それによって粘り着くもの。
- メナモミ・ノブキ・チヂミザサ
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