ウェットエッチング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウエットエッチングとは、目的とする金属等を腐食溶解する性質を持つ液体の薬品を使ったエッチングである。
主にプリント配線板製造や、金属銘板製造、半導体素子製造等の分野において使われる。
ドライエッチングに比べた長所としては、
- 一度に大量の基板が処理できる
- 装置や薬品の価格が安い
等があり、一方短所としては、
- エッチング深さが深いと断面方向にも腐食が進むため、精度の高い微細加工が難しい
- 薬品の温度によってエッチングレートが変化する
という点がある。
一般に、ウエットエッチングでは無理な場合にドライエッチングを用いる、使い分けがなされている。
ウエットエッチングの処理方法としては、エッチング液を満たした容器内で浸食するディップ式が簡便であるが、金属を腐食溶解した薬品を流し去り、処理面に新鮮な薬品を供給する必要があるため、容器内で薬品を揺すったりかき混ぜたりする必要がある。
その点を改良したものとして、処理対象にスプレー式に薬品を吹き付けるスプレー式、スピナーと呼ばれる回転台に基板を取り付けて、薬品を滴下するスピン式などがある。