エミュレーター基板
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
![]() |
中立的な観点:この記事は、中立的な観点に基づく疑問が提出されているか、あるいは議論中です。そのため、偏った観点によって記事が構成されている可能性があります。詳しくは、この記事のノートを参照してください。 |
エミュレーター基板(きばん)は、アーケードゲーム用のエミュレーター(殆どがMAMEと思われる)を組み込み、一枚の基板で何十種類、何百種類ものゲームを遊べる様にした、アーケード用基板の一種である。一般に略して「エミュ基板」と呼ばれる。なおエミュレーターの仕組みや倫理観についての詳しい説明は、エミュレーターまたはMAMEを参照。
目次 |
[編集] 収録されるゲーム
収録数は様々で、少ないものは20~30程度、多いもののは後述の○○○in1シリーズとなる。どんなゲームが入っているかは、収録ゲームの数が少なければ、筐体の上にリストを記した紙を張り出している筐体が見かけられる。しかし100を越えると表示する事自体が困難な為、画面に表示される選択リストをいちいち見なければいけない点は、エミュ基板が抱える問題の一つである。
収録ゲームにもそれぞれの偏りがあり「スペースインベーダー」の頃のゲームが沢山入っているものから、2~3年前に発売されたゲームがもう入っているものもあり、この辺は日本と海外で人気ゲームに差がある(海外では、日本でもう全く遊ばれなくなった古いアーケードゲームに、今でも人気がある)または製作スタッフの個人的意向に沿ったものだと考えられる。ちなみに現在の日本のゲームセンターでは、たとえレトロゲームコーナーがあっても「ゼビウス」以前のゲームが置かれる事は大変少ない。
[編集] ゲームの選択方法
ここばかりはエミュレーターに頼らず、製作者が作らなければいけないものだが、主に「ゲームを一つ選んでから、コインを入れる」が最も広く使われている。またその為、特定のゲームに入ったり抜けたりするボタンが必要なエミュ基板もあるが、この場合汎用筐体のボタンを流用するものでなく、後づけで新たなボタンが設置されているものが多い。
ここでの手順を間違えると「ゲームを選ぶ前にコインを入れてしまった」という事態が発生してしまい、コインは無効(俗に言う「飲まれる」)となるので、その注意を筐体に手書きで貼り付けている店はよく見られる。
選択方法の完成度も様々で、あたかも復刻ゲームの様にスムーズに選べるものから、タイトルと効果音が円状に回って登場する凝った演出のもの、中にはWindowsの画面がそのまま出て来る、稚拙なものもある。
またエミュレーターである以上、全ての色や動きが本物と同じではなく、ひどいものでは物理的に絶対クリア出来ないゲームが収録されている事もある。気の利いた店では、そうしたゲームについての断り書きを貼り出している。
[編集] エミュレーター(基板)に対する考え方
日本と海外ではエミュレーターに限らず、ルールに対する解釈が異なる事がよくある。日本(人)はルールを厳格に解釈する気風があり、エミュレーターは、特にROMのやりとりは著作権違反なので(現版執筆までに確認された時点では)エミュ基板が作られていない。
だが海外ではルールを(都合)良い方向に考える気風があり、こうしたエミュ基板が続々作られ、公式サイトを持つエミュ基板もある。日本では2005年頃からあちこちのゲームセンターに登場しているが、さすがに著作権的な問題があるからか、メーカー直営店には置かれていない。
[編集] 主なエミュ基板
- Classic Arcade Games Anthology
- Game Crystal:格闘ゲームのみの詰め合わせ。
- Game History
- Game Never Over
- Ultracade:Game HistoryとUltracadeは輸入業者の影響か、コンビで設置される事が多い。
- ○○○in1シリーズ:様々な収録数があるが、一般に300,400,410あたりが最もメジャーな様である。
- 100in1
- 300in1
- 400in1
- 410in1
- 600in1
- 610in1
- 800in1
- 1000in1
- 1010in1
- 1200in1