ガチンコ
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ガチンコは、大相撲の興行において真剣勝負を意味する相撲用語である。稽古場で力士が激しく当たり合うとき、「ガチン!」という音がするところからきている。また力道山以降、大相撲の慣習・文化が多数取り入れられた日本のプロレス界においても、同様の意味で用いられる。⇔ブック(相撲においては注射)
[編集] 概要
プロレスは多くの場合、予めストーリーラインが決まっていると言われており、それに基づいて試合が行われる。しかしながら様々な理由(選手間の人間関係など)によりそのストーリーが崩れ、またプロレスラーが取る各種の暗黙の了解的行動をとらなくなり、いわゆる「危険な攻め」を行う場合がある。このような試合状態をガチンコ、または略してガチと呼ぶ。
両者とも本気の攻めを行う場合は「ガチンコ」、片方のみ本気で対戦相手は引き続き暗黙の了解的行動を取り続けている場合は「半ガチ」などと、選手のスタンスによって若干呼称が異なる。「観客に魅せる」ことが最大の仕事であるプロレスにおいては最大の禁忌である。
[編集] シュート
アメリカのプロレス業界では、ガチンコ(真剣勝負)に相当する用語としてシュート(Shoot)が用いられる。現在の日本のプロレス界では、アメリカでの業界用語のシュートも用いられている。
用語の使い分けとしては、試合内容についてはガチンコ、リング外での本気の仕掛けをシュートと呼ぶ場合が多いが、明確には使い分けられていない。
アメリカではリング内外どちらもシュートと表現するため、今日では日本でもリング内での本気の仕掛けをシュートと呼ぶ場合が増えている。