キップ・ソーン
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キップ・ソーン(Kip Stephen Thorne、1940年6月1日 - )はアメリカ合衆国の理論物理学者である。ジョン・ホイーラーの弟子で重力の理論や、相対論的宇宙論の分野に貢献した。
重力理論、ブラックホール、宇宙論の歴史と理論を解説した一般向けの著書『ブラックホールと時空の歪み―アインシュタインのとんでもない遺産』(原題:Black Holes and Time Warps: Einstein's Outrageous Legacy)によって有名になった。
ユタ州のLoganに、両親とも大学教授の家に生まれた。カリフォルニア工科大学で学んだあと、プリンストン大学で博士号を得た。1967年からカリフォルニア工科大学の助教授、1970年に理論物理学の教授、1991年からファインマン教授職を務めている。
ホーキングらとの学問上の賭けのエピソードが知られ「裸の特異点は存在するか」という賭けで、ホーキングに勝ち、「ブラックホールに落ちた物質が保持していた情報は永久に失われるか」という賭けでは失われるほうに賭けたソーンとホーキングはジョン・プレスキルに敗れて百科事典を送った。
1996年カール・シュヴァルツシルト・メダルを受賞した。