キンカン (薬品)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キンカンは、金冠堂が発売している外用薬である。
目次 |
[編集] 概要
キンカンは、アンモニア、 l-メントール等を使用した液体の外用薬である。現在では「虫刺されにはキンカン」のキャッチフレーズが広く浸透し、虫刺されの薬として認知されているが、発売当初は火傷の効能がメインであった。キンカンの発明者である山崎榮二が自ら腕に熱湯をかけそこにすかさずキンカンを塗るという実演販売で日本全国を回り販売促進に努めた。山崎の身体を張った販促活動の甲斐も有って1930年に発売されてから長きに渡り、一般家庭に広く浸透している大衆薬の一つになっている。
キンカンの効能は火傷の他に"肩凝り、腰痛、神経痛、リウマチ、打ち身、しもやけ、水虫、虫刺され、切り傷"といったように幅広いものがあり、かつては万能外用薬という名前を冠していた。しかし1976年の再評価によって多くの効能が削られ"虫刺され、肩こり、腰痛、打撲、捻挫"などに限定された。
この薬を塗るとスースーすると言われるのは、アンモニアの吸熱、メントールの気化による冷却によるものであり、この2つの物質により独特の匂いも形成されている。直接匂いを嗅ごうとすると針で刺したような強烈な刺激臭がする。 また、アンモニアが含まれているため、掻きむしった傷口などに塗るとしみるので、傷口への使用は控えたほうがよい。
[編集] 製品の種類
現在、キンカンは下記の製品に分類されている。
- キンカン (55mL,120mL)
- キンカンmini(15mL×2)