サイクリン
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サイクリン (cyclin) は、真核生物の細胞において細胞周期を移行させるためのシグナルとして働く蛋白質のひとつ。細胞周期依存的に発現するので、細胞周期はサイクリンによって調節されていると言える。1989年にイギリスの医学者ティモシー・ハントが、間期において急に発現の落ちる蛋白質として発見した。現在までに哺乳類では4種類のサイクリンが見つかっている。
[編集] サイクリンB
サイクリンBは、細胞周期においてG2期からM期に移行するために必要であるが、M期からG1期にうつるときには阻害的に働く。サイクリンBはcdc2キナーゼと結合してM期の開始を制御し、M期からG1期に移行するためにはユビキチンシステムによるサイクリンBの分解が不可欠になる。
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