サン=フェリペ号事件
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サン=フェリペ号事件(さん=ふぇりぺごうじけん)は、安土桃山時代、豊臣秀吉のキリスト教禁教のきっかけとなったとされる事件。
[編集] 概要
1596年(慶長元年)イスパニア(スペイン)の太平洋航海中であったサン=フェリペ号が暴風雨のため破損、四国土佐国に漂着し、船体修理のため浦戸港に入港。秀吉は五奉行の一人増田長盛(ましだながもり)を派遣し、船貨と乗組員の所持金をすべて没収した。その時、水先案内人が「イスパニアが広大な領土を獲得したのは、キリスト教の布教と宣教師の手引きによるものだ」と発言した。この発言を聞いた秀吉は、キリスト教が布教を通じて実質的に目指しているのが植民地化であることを理解し、キリスト教の禁止に踏み切ったといわれている。
尚、日本を発った後のサン=フェリペ号の消息については、不明とされている。また、マシュー・ペリーの『日本遠征記』(1856年)に、その時の時代背景についての考察・記述がある。
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