スターリングエンジン

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スターリングエンジン(Stirling engine) は、シリンダー内のガス(もしくは空気等)を外部から加熱・冷却して仕事を得る外燃機関スコットランドの牧師ロバート・スターリング(Robert Stirling) が1816年に発明した。カルノーサイクル(最高の熱効率を有する仮想の熱機関)に近い性質を持ち理論的熱効率が非常に高い。「幻のエンジン」とも評される。

欠点としては、体積あたりの出力が低く高出力を得ようとすると、どうしてもエンジン本体が大きくなってしまうという問題があり、現時点ではまだ広く実用化がされているとはいえない。

潜水艦ではスウェーデンゴトランド級潜水艦に最初に搭載。現在日本のはるしお型の練習艦あさしおに搭載し試験中。その運用結果をもって日本の次期型潜水艦に搭載予定であると発表されていた。

温度差から回転エネルギーを取り出すだけでなく、回転エネルギーから温度差を作り出すことも出来るという性質を持ち、その性質を利用した冷凍機が既に実用化されている。中には到達温度100Kを切るものもあり、液体窒素冷却や、赤外線設備の冷却などに利用されている。

近年 日本においても、電力会社やベンチャー企業によって、その研究・開発が進められている。

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