タウンミーティング
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タウンミーティング(Town meeting)とは、主にアメリカ合衆国ニューイングランド地方(コネチカット州、メイン州、マサチューセッツ州、ニューハンプシャー州、ロードアイランド州、バーモント州)で実施されている地方自治体の意思決定方式。
各州によって形態は異なるが、概ね「町」単位で1年に1度開催され、住民の参加により予算、法律、その他自治体に関わる今後1年間の事項を採決する。直接民主制の形態。類似の意思決定方式としては、スペインのバスク地方で実施されていたアンテイグレシア(西:anteiglesia)が挙げられる。
一般にタウンミーティングは地域住民全員が参加できるもの(open town meeting)を意味するが、マサチューセッツ州、ニューハンプシャー州、コネチカット州、ヴァーモント州においては代議制タウンミーティング(representative town meeting)が存在する。
これはタウンミーティングの出席者を地区毎の投票によって選択するものであり、間接民主制になる。 ニューイングランドで「町」(Town)は他州における「郡」(County)もしくは「市」(City)に相当する行政区分である。コネチカット州、ロードアイランド州(及びマサチューセッツ州の一部)では「郡」は地理上の呼称に過ぎず、行政的な機能は持っていない。ニューイングランドは、ピルグリム・ファーザーズの影響から会衆派教会に属している者が多く、伝統的に住民自治の意識が高い。