ピート・ファンデカンプ
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ピート・ファンデカンプ(Piet van de Kamp、アメリカではPeter van de Kampとして知られる、1901年12月26日 – 1995年5月18日)はオランダ生まれの、アメリカ合衆国で活躍した天文学者である。恒星の視差と固有運動の観測を行った。1960年代にバーナード星の固有運動に揺らぎのある観測結果から、バーナード星に惑星または惑星のような天体があると主張した。1970年代には、その観測結果は観測機器の固有の誤差によるもので信頼できないと否定された。
オランダのカンペンに生まれた。ユトレヒト大学で学んだ後、アメリカ合衆国に渡りマコーミック天文台、リック天文台で学び1925年カリフォルニア大学から博士号をえた。マコーミック天文台に戻り恒星の固有運動の観測を行った。1937年にペンシルヴァニアのスプロール天文台の台長となった。太陽系に近い恒星であるバーナード星の位置観測を20年近くにわたって定期的に行い、1963年、バーナード星の固有運動が25年の周期で振動しており、バーナード星に重力効果をあたえている木星程度の惑星が存在することを主張した。1970年になって、アレゲニー天文台のジョージ・ゲートウッドや、南フロリダ大学のハインリッヒ・エイクボーンらの観測によって、観測機器の固有の誤差によるもので信頼できないと否定された。
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