フィコシアニン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フィコシアニン (phycocyanin) は色素蛋白質で、発色団としてフィコシアノビリン (phycocyanobilin、開環したテトラピロール構造を持つビリン色素の一種) を有する。藍藻類のほか紅藻類が持つ光合成色素の1つ。水溶性のためカロテノイドなどと異なり体組織中にとどまることはできないが、会合してフィコビリソーム (phycobilisomes) と呼ばれる3量体または6量体を構成することによって組織に吸着する。水溶液は青色で、赤色蛍光を発するため免疫測定法(イムノアッセイ)に用いられる。名称はギリシャ語で藻類を意味する "phyco" とシアン "cyan" に由来する。