ホワールウィンド (航空機)
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ホワールウィンドまたはワールウィンド (Whirlwind) は第二次世界大戦で、イギリス空軍が使用した双発戦闘機である。 開発はウエストランド・エアクラフト。イギリス空軍最初の単座双発戦闘機である。当初夜間戦闘機や迎撃戦闘機として運用されたが、ペリグリン発動機の不調で稼働率が悪く迎撃には不向きと判断され、航続距離の長さをいかしてブレニム軽爆撃機の援護任務や戦闘爆撃機として使用された。結局112機の少量生産しかされないまま、1943年には一線をタイフーンにその座を譲った。
[編集] 概要
ホワールウィンドはイギリス空軍最初の単座双発戦闘機で、またウェストランド社にとっても初めてイギリス空軍に採用された戦闘機でもあった。試作機の発注は1937年に出され、1号機は1938年10月に初飛行し続けて1939年1月には量産発注が行われた。しかし生産の遅れのため実機の部隊配備は1940年6月になってからだった。初期に引き渡された機体の内の1機は、夜間戦闘機としての実用テストを受けた。
しかし、本機が搭載していたロールスロイス・ペリグリンエンジンは故障が多く、その整備のため部隊は大きな労力を割かれ機体の稼働率も悪かった。また、着陸速度が速かったため使用できる飛行場が限られるなど、運用面で問題点が多い機体だった。加えて高高度性能が低かったため、イギリス空軍は迎撃戦闘機として本機は不適であると評価した。このため、バトルオブブリテンには本機は参加していない。
そこで、比較的長い航続距離と重武装を生かして長距離援護戦闘機/戦闘爆撃機として使用することになり、1941年にはブレニム軽爆撃機の援護任務を行ったりした。1942年からは、イギリス本土からドイツ占領地への爆撃任務に就いている。しかし、エンジンの不調が解消されぬまま、1942年2月に112機をもって本機の生産は終了し、1943年にはホーカー・タイフーンに機種変更されて本機は前線から退いた。
[編集] スペック
- 全長:9.98m
- 全幅:13.70m
- 全高:5.04m
- 全備重量:4,621kg
- エンジン:ロールスロイス・ペリグリン1 960hp×2
- 最大速度:579km/h
- 航続距離:1,300km
- 上昇限度:9,150m
- 上昇時間:4500mまで5.8分
- 武装:
- 20mm機関砲×4
- 225kg爆弾×2
- 乗員:1名