ポリス・ストーリー/香港国際警察
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「ポリス・ストーリー/香港国際警察」は1985年に日本で公開された、ジャッキー・チェン監督主演のアクション映画。このポリスストーリーシリーズは4作製作され、新たに新ポリスストーリー【重案組】(1993)と香港国際警察 NEW POLICE STORY(2004)と異なるシリーズが製作された。ジャッキー自身は本作をストーリー的にもアクション的にも自身の「最高傑作」と評している。
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[編集] ストーリー
香港警察の会議室である逮捕計画が行われていた。ターゲットはチュウタオ、香港最大の麻薬組織のボスで殺人まで手をそめていた。数日後、逮捕するためチャンが山奥の民家で張り込みをしていると、チュウの秘書サリナを逮捕した。しかしその隙にチュウに逃げられてしまった。山にある民家を車で突っ込んでいき、ジャックした路線バスを追いかけ何とかチュウも逮捕することに成功。ある日突然のサリナ釈放に驚愕したがその代わりに彼女に検察側の人間として証人になることが義務付けられた。彼女を妨害するためチュウの部下たちとチャン刑事が乱闘することとなる。
[編集] シリーズ
本作は大ヒットにより、下記のとおりシリーズ化されている。
- ポリス・ストーリー/香港国際警察(1985)
- ポリス・ストーリー2/九龍の眼(1988)
- ポリス・ストーリー3/超級警察(1992)
- ファイナル・プロジェクト原題・「ポリス・ストーリー4/簡單任務」(1996)
[編集] 別シリーズ
- 新ポリス・ストーリー/【重案組】(1994)
- 香港国際警察/NEW POLICE STORY(2004)
[編集] バージョン違いについて
本作は数種類のバージョンが存在している。現在までのところ、日本で公開されたバージョンが最も長い。日本版のオープニングは香港の街並みをバックに主題歌が流れ、香港警察への敬意が英文で表示されるなど、豪華な作りとなっている。
香港版はジャッキーが仇役チュウに殴りかかろうとして制止されるシーンで終わっているが、日本版ではその後も展開が続き、デパートの外で一行がそれぞれパトカーに乗せられるところでエンドロールとなる。またエンドロールに流れるNGシーンも香港公開版と日本版では違うものが扱われている。
日本公開版はポニーキャニオンからVHSとLDで発売されていたがいずれも絶版。しかし現在もスカパーなどで放映される場合はポニー版の映像が使われている。
DVDは初期はパイオニア、現在はユニバーサルから発売されている。前者は香港メガスター盤をパッケージのみ変更して発売、後者は香港フォーチュンスター社によるリマスター版に日本語字幕・吹き替えを付けたものである。無論クオリティは後者の方が遥かに高いが、いずれも香港公開版が元となっているため、日本公開版ではない。
現在世界中を含めても日本版がDVD化された例はなく、この日本版は今でも新たなDVD化が望まれるところである。しかしフォーチュンスター社が本作と同時リリースした「九龍の眼」DVDは日本公開版であったことから、一説では「2が最長版(日本版)になったのに1がなっていないということは、ポリ1日本版のマスターは現存していないのではないか」という風説もある。
台詞音源は、当時の香港映画の方式である『声優による吹き替え』となっており、出演者たちの肉声によるオリジナル音源というものは存在せず、広東語や北京語、英語など様々な言語バージョンが制作されている。また、本作は広東語・北京語版と英語版でBGMも異なっているのだが、テレビ放映用の吹き替えは後者が元となっているため、当然劇場公開版とはBGMが異なっている。
よって、テレビ放映用の吹き替えを収録している現行のDVDでは、広東語音声に切り替わる部分では突然BGMが変更となってしまうため、これも本DVDが抱える問題点のひとつである。
[編集] 出演
※役名も英語版と日本版では若干違っている。主人公を例に挙げると英語版では「ケビン・チェン」、広東語版では「チェン・カクー」となっている。
[編集] スタッフ
- 監督/主演/原案/武術指導/主題歌:ジャッキー・チェン
- 製作総指揮:レイモンド・チョウ/レナード・ホウ
- 製作担当:ウィリー・チェン
- 製作/脚本:エドワード・タン
- 音楽:マイケル・ライ
- 武術指導クルー:ジャッキーチェン・スタントチーム