マガーク効果
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マガーク効果(McGurk effect)とは、言語の音韻知覚における視覚と聴覚の相互作用を示す現象の一つ。 たとえば、ビデオなどで、「ガ(ga)」と言っている映像に、「バ(ba)」と言っている音声を組み合わせて視聴すると、「ガ」でも「バ」でもなく、「ダ(da)」と聞こえる。 視聴覚統合の研究で問題となっているのは、眼球を通して入ってきた視覚情報と耳を通して入ってきた聴覚情報が、情報処理経路のどの部分でどのようにして情報が統合され、最終的な(統合後の)知覚が得られているのだろうか、ということである。知覚心理学・認知心理学研究では、視覚情報と聴覚情報が一致しない状況を実験的に作り出し、それらの視聴覚情報が提示された場合の実験参加者の知覚や反応を取得・分析することで、上記の問題について解決を試みている。特に視覚情報と音韻情報の統合メカニズムを検討する場合に、統合が起こっている指標としてマガーク効果が用いられる。入力する画像情報と音韻情報をさまざまに操作して提示し、マガーク効果を指標として効果がどのくらい生じたかを測定、実験条件間で比較を行うのである。
[編集] マガーク効果の発見
McGurk and MacDonald (1976) は、視覚情報(発話画像)と聴覚情報(発話音声)とが一致しない状態を作り出すことで、私たちが聞いている発話音声は同時に提示される発話画像に影響を受けることを報告した。
[編集] マガーク効果の特徴および頑健性
[編集] 関連項目
- 腹話術効果