マルチプルアーチダム
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マルチプルアーチダムとは、アーチ止水壁が複数連なるダム。多連式アーチダムとも呼ばれる。現在はコンクリートを主要材料として使用する。
アーチ式コンクリートダムの一型式。ダム建設地点の両岸基礎岩盤が堅固な反面、河谷が広大で単一アーチでは建設できない地点に建設される。アーチ止水壁が複数連なるダムでバットレスダムに近い。安定性に関してはアーチ式に比べ劣り地震には比較的弱い。海外ではカナダのダニエル・ジョンソンダムが世界で最も高いマルチプルアーチダムであるが、海外においても建設実績は多くない。日本では2基のみが存在する珍しい型式である。
[編集] 主なダム
所在地 | 水系名 | 一次 支川名 (本川) |
二次 支川名 |
三次 支川名 |
ダム名 | 堤高 (m) |
総貯水 容量 (千m³) |
管理主体 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
宮城県 | 名取川 | 広瀬川 | 大倉川 | - | 大倉ダム | 82.0 | 28,000 | 宮城県 | 建設省施工 |
香川県 | 柞田川 | 柞田川 | - | - | 豊稔池ダム | 32.3 | 1,643 | 香川県 | 重要文化財 |