マーラ
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マーラ(Mara)は釈迦が悟りを開く禅定に入った時に、瞑想を妨げるために現れたとされる魔神。魔王マーラ・パーピーヤス(天魔波旬、魔羅、天魔、悪魔などの漢訳がある)。 マーラの語義は「殺すもの」であるとも、「死」の人称形とも言われる。パーピーヤスは「より以上悪いもの」の意。 しかし、仏伝には天(deva、神)であるとの記述があり、「天」魔と呼ばれるのは、ここに由来するのだろう。 そのためウガリット神話の死神モートを起源とするという説もある。
日本においてはマーラが釈迦の修行の邪魔をした故事から修行僧により煩悩の象徴としての男根の隠語として用いられるようになり、今では一般にも男根の隠語としての「マラ」が知られるようになっている。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 『新釈尊伝』渡辺照宏 (1965年) など