ミネルバ共和国
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ミネルバ共和国とはアメリカのマイケル・オリバーが太平洋に浮かぶミネルバリーフ(およその位置:南緯23度西経178度)で作ろうとした国である。1971年に埋め立てをおこない、1972年1月19日に独立を宣言した。だが、周辺のトンガ、フィジー、ナウル、西サモア、クック諸島とオーストラリア、ニュージーランドはこれについて協議をおこない、その結果トンガが領有権を主張することとなった。その後トンガによって島のミネルバ共和国の旗が降ろされ島は正式にトンガ領となった。
1982年には再び Morris C. “Bud” Davis という人物率いる米国人たちが環礁を占拠する事件が起きたが、ほどなくトンガの部隊によって強制排除されている。
種々の情報によれば、その後もミネルバ再建を試みるグループは複数存在するようである。そのうちの一つは、米国・サウスカロライナ州のチャールストン市に本拠を置く人物が2003年10月に設立した団体で、この人物は団体のウェブサイトで“カルビン王子(Prince Calvin)”とだけ名乗っており、王子はミネルバを“公国(principality)”に格上げしたいとの意向であるが、他の団体員の方は従来どおりの“共和国”としての存続を主張している。しかし、このような団体が実際にミネルバリーフを占拠するなどの事態は今のところ起こっていない。
2005年11月、フィジーはミネルバリーフの領有権に関連する訴状を国際海底機構(ISBA)に提出した。これに対してトンガは反訴請求を提出し、ミネルバ“公国”のグループも同様に反訴請求を提出している。