ヤンキー (不良少年)
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ヤンキーとは、気性が激しく、素行の荒い少年や少女を指す。また、昨今は少年期を越しても継続する傾向があり、すでに年若くはない場合もある。口伝えで広まった言葉のため、「不良」「チンピラ」「不良軍団」など意味が広く取れ、またそのせいで使用者の立場を選ばないことから広まった。
[編集] 概要
1980年代に、もともとは関西圏で彼らがケンカの際に、乱暴に河内弁で話す「~やんけ」という語尾を使うことから「やんけ言い」→「やんきぃ」(『き』にアクセント)と呼ばれるようになったものであるとする説が有力(但し、「~やんけ」は関西では河内弁に限らず、どこでも使用されうるものではある)。それが、1983年に歌手の嘉門達夫がリリースしたコミックソング『ヤンキーの兄ちゃんのうた』のヒットから日本全国に広まり、語源も不明となって「ヤンキー」と呼ばれるようになった。なお、アメリカ人を意味するヤンキー(Yankee、『ヤ』にアクセント)との関係はない。
- 1970~1980年代前半に、大阪難波のアメリカ村で購入した派手なアロハシャツを着、太いズボンを履いた不良少年を、関西では「ヤンキー」と呼んだ……ということに由来するという説もあり、この場合はアメリカ人を差すヤンキー(Yankee) と関係がないともいえない。その頃同じ大阪難波のヨーロッパ村でたむろしていた不良少年をヤンキーと区別し「ヨーロピ」もしくは「ヨーロピィ」と呼び、そのファッションも若干異なっていたがヤンキーの隆盛と共に衰退同化したようだ。
- 現在はテレビの影響により全国的に広まり、関東での不良少年を意味する「ツッパリ」よりもよく用いられる語である。ツッパリという言葉が廃れていくにつれ、代替語としてスライドする形で浸透した。「ツッパリ」「ヤンキー」ともに、そう呼ばれる不良自身も、自らとそうでない一般人との区別のために、自らを指してそう呼べる語句として使いやすかったものと思われる。