ライトダウン
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ライトダウンとは、屋外看板広告やネオンサインなどの屋外照明を消灯し、不適切な使用を控えること。 光害(ひかりがい)を始めとする大気生活環境保全や省エネルギー、地球温暖化防止の啓発を目的とした運動を指す。 ライトアップの反対語として作られた和製英語。消灯運動とも。
元々は光害対策の一環として1996年(平成8年)に環境庁(現環境省)が実施した「百武すい星ライトダウンキャンペーン」に由来する言葉。天文ブームの影響を受けて光害の天文観測への影響に着目した啓発活動が行われた。
光害問題に対する啓発活動としてはその後「へール・ボップすい星ライトダウンキャンペーン」や「グリーン・ライティングキャンペーン」などが行われた。
現在は地球環境問題全般に対する取り組みとして「CO2削減・百万人の環」「ブラックイルミネーション」などの行事で、屋外照明のみならず家庭での消灯を含めた意味で使用される。
なお、ライトダウンとは環境問題に対する意識向上を図るための啓発活動であり、単なる省電力を目的としたものではない。
こうした活動に対しては、電力消費量の減少する夜間の省電力活動は発電施設の稼動効率を低下させるため、 設備投資の回収が遅れ、結果として電力会社の経営を圧迫し、安定した電力供給の妨げになるとの批判が存在する。