ルーディメンツ
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ルーディメンツは、マーチングやドラムコーで発展してきた小太鼓の基礎奏法のひとつ。ドラムセットへの応用でより複雑なドラミングができる。
音楽大学の入試に使われることもある。
ルーディメンツを用いた小太鼓へのアプローチをルーディメンタルドラミングと呼ぶ。 またこの対義語として、オーケストラルドラミングがある。ただし、この言葉は海外でルーディメンタルドラマーが自分達を区別するために使うことが多く日本ではほとんど浸透していない。
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[編集] 奏法
ルーディメンツは、
- フルストローク(強い音→強い音)
- アップストローク(弱い音→強い音)
- ダウンストローク(強い音→弱い音)
- タップストローク(弱い音→弱い音)
の組み合わせでできている。
この強い音のことを「アクセント」、弱い音のことを「タップ」と呼ぶ。
また、「アクセント」「タップ」を音色の分類のように解釈する場合があり、「強い音」「弱い音」ととらえない場合がある。
スティックを上げる高さでこれらをコントロールする。
これは、
- スティックを上げる高さが高くなればなるほど強い音が出る。
- スティックを上げる高さが低くなればなるほど弱い音が出る。
ということである。
発展した考え方になると、ストローク時にスティックを握り込む圧力を調節することでスティックのスピードを調節しそれで音の強弱を制御する。
マーチング、ドラムコーのインストラクターにより様々なルーディメンツの練習方法が提案されている。 書籍、Web上の資料も手に入れ易くなっている。
[編集] ルーディメンツの分類
[編集] スタンダード26アメリカンドラムルーディメンツ
- ロングロール(ダブルストロークロール、2つ打ち)
- ファイブストロークロール(5つ打ち)
- セブンストロークロール(7つ打ち)
- フラム
- フラムタップ
- フラムアクセント
- フラマキュー
- ドラッグ
- シングルドラッグ
- ダブルドラッグ
- シングルパラディドル
- ダブルパラディドル
- フラムパラディドル
- フラムパラディドルディドル
- ドラッグパラディドル#1
- ドラッグパラディドル#2
- シングルラタマキュー
- ダブルラタマキュー
- トリプルラタマキュー
- ナインストロークロール(9つ打ち)
- テンストロークロール
- イレブンストロークロール
- サーティーンストロークロール
- フィフティーンストロークロール
- コンパウンドストローク(レッスンNO.25、ラタタップ)
- シングルストロークロール
[編集] PAS国際ドラムルーディメンツ
PASICが世界の様々なジャンルのスネアドラマーに使われているルーディメンツを26のルーディメンツに追加し40個にしたもの。 以下追加分の14個
- シングルストロークフォー
- シングルストロークセブン
- マルチプルバウンスロール
- トリプルストロークロール(3つ打ち)
- シックスストロークロール
- セブンティーンストロークロール
- トリプルパラディドル
- シングルパラディドルディドル
- シングルフラムドミル
- パタフラフラ(パティー)
- スイスアーミートリプレット
- インバーテッドフラムタップ(インバーツ)
- フラムドラッグ
- シングルドラガディドル
[編集] ハイブリッドルーディメンツ
ルーディメンツを組み合わせて作られたルーディメンツ。チーズとよばれるフラムの後にダブルストロークをつなげたものがある。同じものでもいろいろな名前が付いている場合がある。主にドラムコーにおいて発展してきた。
[編集] スイスルーディメンツ
スイスアーミートリプレット、ドラガディドル、シングルフラムドミル等が含まれる。スイスの鼓笛隊で発展した。
[編集] オーケストラルルーディメンツ
シングルストロークフォー、シングルストロークセブン、シングルストローク、マルチプルバウンスロール等の管弦楽等で使われるルーディメンツ。