レオロジー
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連続体力学 | 固体力学あるいは材料強度学 | 弾性 | |
塑性 | レオロジー | ||
流体力学 | 非ニュートン流体 | ||
ニュートン流体 |
レオロジー(Rheology)とは、物質の変形および流動一般に関する学問分野である。レオロジーという用語は、ヘラクレイトス(異説もあり)の有名な言葉"panta rhei"「万物は流転する」による造語で、ユージン・ビンガム(1920年)による。
レオロジーは、古典的な弾性やニュートン流体の理論を、より一般的で複雑な物質へ拡張するものである。塑性と非ニュートン粘性の流体力学という一見無関係の2分野を、「いずれの対象も静的平衡においてずり応力に耐えられない」という認識で結び付ける。この意味で可塑性固体は液体である。また粉末状物質のレオロジーは粉体レオロジーGranular rheologyと呼ばれる。
レオロジーの課題の1つは、測定により変形とストレスの間の関係を実験的に確定することにある。これらの実験技術はレオメトリーrheometryとして知られる。数学的には連続体力学として扱われる。
レオロジーは工学、地球物理学や生理学への応用においても重要である。血流の性質についての研究分野を血液レオロジー(ヘモレオロジーhemorheology)という。