ロードローラー
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ロードローラー (英Road Roller,Smooth Roller) は、建築現場において地面を固める際に使用される建設機械の総称である。
日本の官公庁などでは、締固め用機械(しめがためようきかい)の呼称が用いられる。
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[編集] 機能・用途
重量が重く、接地面積の大きな車輪を持ち、その重量によって路面一面に圧力をかけながら走行し、軟らかい地面を固める。形態により、マカダム式・タンデム式・タイヤ式・ハンドガイド式・コンバイン式に分類され、各々が異なる特性を持ち、使用目的も若干異なる。
[編集] 分類
[編集] マカダム式
車輪(鉄輪)を三輪車形に配置している締め固め機械。マカダムが考案した舗装用道路に使用したことでこの名がついた。主に路床・路盤およびアスファルト舗装の締固めなどに使用され、平坦な仕上げが可能とされている。三輪式のみ存在する。動力伝達方式は機械式と油圧式。駆動方式は片輪・両輪がある。
工事現場で最も見かけることの多いロードローラーである。
[編集] タンデム式
車輪(鉄輪)を前後に一輪づつ串形に配置した締固め機械。二軸式と三軸式がある。アスファルト舗装の表層仕上げに適した形となっている。動力伝達方式は機械式と油圧式。駆動方式は片輪・両輪がある。
[編集] タイヤ式
3~4個の空気入りタイヤを左右一列に配置した車軸を前後に置き、機械の重量を利用して静的圧力をかけ、タイヤの特性を生かした締固めを効果的に行う締固め機械。盛土路床および路盤の二次転圧、アスファルト舗装の表層仕上げに適している。動力伝達方式は機械式と油圧式。駆動方式は片輪がある。
[編集] ハンドガイド式
別名振動ローラーともいい、自動車として運転する方式ではなく、手で押す方式の締固め機械。機械の自重のほかに、鉄輪や機体に起振装置を取り付け、それによって生じる起振力で締固めの効果をあげようとする。二軸式のみ存在する。砂利や砂など粘性の小さい材料に適しており、振動力により最も深い層まで締め固めることが出来るので、締固め力が高く、作業通過回数を抑えられる。動力伝達方式は機械式と油圧式。駆動方式は片輪・両輪がある。
[編集] コンバイン式
一方に締固め輪としての鉄輪(振動輪も含む)を持ち、他方にタイヤを左右一列に配置した車軸を持つ締固め機械。鉄輪・タイヤの両方を兼ね備えているため、あらゆる作業に適しており、締固め力が高く、作業通過回数を抑えられる。二軸式のみ存在する。動力伝達方式は機械式と油圧式。駆動方式は片輪・両輪がある
[編集] 操作に必要な資格
※この項は日本国法に基づく。
道路交通法においてロードローラーは大型特殊自動車に分類されるため、運転免許としては大型特殊免許が必要となる。またこのほかに、ロードローラーを操作する作業に従事するには、締固め用機械運転者の資格が必須条件となる。この資格は重量無制限であるため、どのようなロードローラーでも操作可能である。
[編集] メーカー
[編集] 関連項目
- 建設機械
- ジョジョの奇妙な冒険(漫画作品中で悪役のディオが主人公を襲う凶器としてロードローラーを使用した。)