一株利益
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一株利益(ひとかぶりえき)は、財務分析で用いられる株価指標の一つである。また、一株利益以外に一株益、一株あたり利益、一株あたり当期利益、などの複数の呼び方が存在する。
- 英語では、Earnings Per Share。
- 頭文字の略称EPSの表現は、日本国内で広く用いられている。
[編集] 概要
文字通り、一企業の一株あたりの利益を示すもので、当期の純利益と発行済総株数から計算され、
- 一株利益(EPS) = 当期純利益 ÷ 発行済総株数
で求めることができる。当期純利益が上昇すれば一株利益(以後EPS)は上昇し、増資等により発行株式数が増えればEPSは下降するため、少ない資本で利益を上げれば上げるほどEPSは上昇する。ただし、後述のように、株式が分割された場合は別であるので、注意が必要である。
EPSは、株価収益率(PER)や株主資本利益率(ROE)を算出する際に用いられる。非常に重要な株価の指標であり、EPSが上昇することで 株価の割安を計る指標である株価収益率(PER)が減少し、割安度が上がり、 同じ割安度に戻されるために戻るという現象が発生する事が多い。
ウォーレン・バフェットはこのEPSが毎年上昇していることを非常に重要視したとのことである。
[編集] 注意
株式が分割された場合には、当然のことながら、EPSも下の例のように変化するために再計算が必要である。
例)
前期EPS 165 = 当期純利益 165万円 / 発行株数 10,000 |
↓ |
一株を二株に分割 |
↓ |
今期EPS 100 = 当期純利益 200万円 / 発行株数 20,000 |
このように実質のEPSは200であるにも関わらず、分割で下げたように見える。
[編集] 関連項目
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