九島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
九島(くしま)とは、愛媛県の宇和島港の西、沖合い約3キロメートル、湾の入り口にたちはだかる形となっている有人島。行政区域としては宇和島市に属する。
目次 |
[編集] 地理・歴史
- 面積約3、36平方キロ。
- 最高峰(鳥屋ヶ森)の標高約320メートル。
- 山の耕作地は南予特有の「段々畑」で多くは柑橘類などの果樹園で、自動車の通れる農道が整備されている。
- 年間降水量は1800ミリだが、河川が急勾配で保水能力が低い。給水に問題があったが、1973年宇和島市の宮下浄水場から海底送水が始まる。
[編集] 交通・架橋問題
宇和島港からのフェリー航路がある(所要時間、約20分)が、一番狭いところで320メートルしかないことから、四国本土、宇和島市中心部と地続きになるのが九島島民の宿願であり、昔から橋を架ける構想がある(九島架橋構想)。1991年には架橋促進協議会が結成された。しかしながら、建設費が膨大であることなどのため実現に至っていない。一般廃棄物処理場(ごみ処理場)の用地に困っている宇和島市が、島内への処理場建設の引き換えに架橋を整備する構想(エコアイランド構想)もある。また、フェリーが老朽化しているが、代替船の建造の見通しが立っていないなどの問題も抱えている。
[編集] 社会
- 人口・世帯数 462世帯、1155人(2006年現在)
- 集落 本九島、百之浦、蛤 各集落に定期船が寄航。
- 診療所 あり(百之浦)
- 学校 小学校あり。(中学校は1970年城南中学校に併合された。)
[編集] 産業
- 漁業(いわし漁、養殖)及び農業(柑橘類)
[編集] 観光
島内には今まで特別の観光PRもなく宿泊施設もないが、その分観光資源は未開発のである
- 扇子踊り
- 盆に新仏の供養のため、17~18歳の少女等が着物を着て各戸を回って七七五調の口説きに合わせて踊る。宇和島市の無形民俗文化財に指定されている。
- 鯨大師(遍照山願成寺・蛤)
- 弘法大師の開基と伝えられている。