乾元大宝
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乾元大宝(乾元大寳、けんげんたいほう)は、958年(天徳2年)に、日本で鋳造、発行された銭である。皇朝十二銭の1つ。
直径19mm前後の円形で、中央には正方形の孔が開いている。銭文(貨幣に記された文字)は、時計回りに回読で乾元大寳と表記されている(実際には「乾」の字のつくりが「乞」ではなく「し」になっている)。裏は無紋である。量目(重量)2.5g程度の銅の鋳造貨である。
乾元大宝1枚に対し旧銭10枚の交換比率が適用されたと考えられている。
963年(応和3年)に、朝廷発行の最後の貨幣として鋳造を終了している。以後自然貨幣として輸入銭や民鋳銭と混用されることとなる。