予定説
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予定説(よていせつ)とは、ジャン・カルヴァン(Jean Calvin)によって提唱された神学思想。カルヴァンによれば、神の救済に与る者と、滅びに至る者が予め決められているとする(二重予定説)。
その人が神の救済に与れるかどうかは、予め決定されており、この世で善行を積んだかどうかといったことではそれを変えることはできないとする。例えば、教会にいくら寄進をしても救済されるかどうかには全く関係がない。神の意思を個人の意思や行動で左右することはできない、ということである。救済されるのは特定の選ばれた人に限定され、一度救済に与れた者は罪を犯さない、もしくは罪を犯しても必ず赦しに与るとされる。
- 参考:ローマ人への手紙(ロマ書)8:29、9:15など
- ルター(スタブ)
- 予定説は、カトリック教会のトリエント公会議で異端として排斥され、また東方正教会でも同様に異端とみなされている。
- オランダ改革派のヤーコブス・アルミニウスは予定説に反対し普遍救済説を提唱したが、1610年改革派のドルト会議で、このアルミニウスの思想は異端として排斥された。このとき「人間の全面的堕落、無条件的選び、限定的贖罪、選びの召命における不可抗的恩恵、聖徒の堅忍」という、カルヴァン主義の五つの特質として定義された。(ドルト信仰基準を参照)
- 予定説はオランダのカルヴァン派で発展し、救済の予定が人間(アダム)の堕落の前とする堕落前予定説と、堕落の後とする堕落後予定説との論争が起こった。堕落前予定説では人間の自由意思の余地は全くない。
- カール・バルトの解釈(スタブ)
救済に与れるかどうか全く不明であり、現世での善行も意味を持たないとすれば、虚無的な思想に陥るほかないように思われるが、実際にはそうではない。プロテスタントの信仰を持った人は自分こそ救済されるべき選ばれた人間であると考え、救済された証しを得るために現世での職務に励んだのである。
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