婿取婚
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婿取婚(むことりこん)とは、男性(夫)が女性(妻)に嫁ぐ形態の結婚の事である。ただし、法的に定められた制度ではない。
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[編集] 概要
- 結納金は妻側から夫側へ支払われる(但し、近年は婿取り婚でなくとも結納自体を行わないケースが増えている)。
- 妻が戸籍の筆頭者となるので、姓は夫が妻の名字に改姓する。
- 日本での婿取り婚の割合は夫婦全体の約2%(50組に1組)と言われている。
[編集] 婿取婚夫婦の現状
- 妻側にとってのメリットとしては、結婚によって姓が変わらないということが挙げられる。
- 妻の両親と同居しているケースが多いため、所謂嫁姑問題が発生しない。
- 夫側にとってのメリットは、自分の両親や親族からの過干渉から自分の家族を守りやすいということが挙げられる。
[編集] 婿取婚の著名人
- 田中真紀子 (衆議院議員、夫は参議院議員の田中直紀(旧姓鈴木))
- 池坊由紀 (華道家元池坊次期家元、夫は池坊雅史(旧姓千野))
- 内田也哉子 (エッセイスト、夫は俳優の本木雅弘)
- 小渕優子 (衆議院議員、夫はTBSプロデューサーの瀬戸口克陽)
[編集] 付記
本項の内容は、法的に定められた制度ではない。旧民法の家制度の名残による点が大きいものと見られる。法的には、結婚後の姓に妻の姓を選んだというだけのことに過ぎない。
- 結婚における戸籍上の扱いは、既にある戸籍に入る(迎える)のではなく、夫婦の戸籍を新設するものである。
- どちらが戸籍筆頭者であろうが、本籍地がどこであろうが(新本籍地がどちらの旧本籍地であろうが)、それによってその後の家庭環境が決まるわけではない。
- 単に結婚後の姓を妻のものにしたことのみを以って、夫が婿養子と呼ばれることも多いが、この表現は適切ではない。