年輪
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年輪(ねんりん、growth ring)は、通常温帯から寒帯の木の断面に生じる同心円状の模様で、1年に1本の割合で増加する。輪状に見えるのは、暖かい時期は幹の成長が盛んで、寒い時期にはゆっくりになるためであり、色の濃い部分は細胞壁が密に、色の薄い部分は細胞壁が疎になっている。実際、冬のない熱帯雨林の木々には年輪がない。
年輪には大規模な旱魃や山火事、虫害などの痕跡が残されていることがある。この痕跡と様々な記録を比較することにより、木の生育環境を調査することができる。
よく「北半球では南側から日が当たる為、暖かい南側は発育が盛んで年輪の目が広く、北側は目が詰まっているので、切り株があれば大体の方位がわかる」という説があるが、これは誤りである。 実際は、木が斜面に生えている場合に、木が谷側に傾かないように谷側がより盛んに成長する為、谷側の目が広く山側の目が詰まって育つので平坦な土地の場合、目が一定と言うことになる(トリビアの泉でも「ガセビア」として紹介された)。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 年輪から過去をさぐる年輪年代学入門(鳴門教育大学)