式場隆三郎
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式場隆三郎(しきばりゅうざぶろう、1898年 - 1965年)は、日本の精神病理学者。新潟県中蒲原郡五泉町(現・五泉市)生まれ。
新潟医学専門学校(現新潟大学医学部)卒。早くから雑誌「ホトトギス」などを愛読し、文芸の世界に憧れ、「白樺派」の作家たちや柳宗悦や民芸運動にかかわる人たち、バーナード・リーチなどと親交を持つ。文芸や芸術創造活動と人の精神的な問題とのかかわりに関心を持つようになり、精神医学者としては、ゴッホに関心を寄せ、その方面での著作も少なくない。また、渡辺金蔵によって東京深川に建てられた怪建築「二笑亭」についての記録「二笑亭綺譚」を遺したのも彼の業績の一つである。
裸の大将こと、山下清の才能に注目し、その活動を物心両面から支え、彼を世間に広く紹介したことは障害児教育にも多大の影響を及ぼした。1936年、若くして国府台病院、現在の千葉県市川市の式場病院を創設した。三島由紀夫とも親交があり、式場にあてられた書簡で、三島が自らの同性愛的な性的趣向を告白したことは有名。また『サド侯爵夫人』、『夜の向日葵』はいずれも式場の著作から題名を借用している。
[編集] 関連項目
- 式場壮吉(甥)