情報デザイン
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情報デザイン(Information Design)は、人間とモノや環境との関係性にかたちを与える方法論、生活の中にあふれる無数の情報をわかりやすく提示する手法、あるいは、それらの考え方。
[編集] 究極の5個の帽子掛け
電話帳や様々なガイドブックの情報デザインを手がけたアメリカ人、リチャード・ソール・ワーマンによれば、情報は無限に近いくらい存在するが、情報を整理する方法の基準は下記の5つしか存在しない。
- カテゴリー
- 時間
- 位置
- アルファベット(あるいは50音)順
- 連続量
これを彼は究極の5個の帽子掛けと呼んでいる。
- カテゴリーによる整理は情報の共通の特徴をまとめたものである。生物は動物・植物に分類され、動物は脊椎動物と無脊椎動物に分類されるといった生物の分類は学問的に整理されたカテゴリーのひとつである。
- 時間による整理には歴史年表、スケジュール、テレビ番組表などがある。
- 位置による情報配列として代表的なものには地図がある。
- アルファベット(50音)順による情報整理は大量の情報を整理するときによく用いられる。辞書や事典の多くはこの方法によって組織化されている。
- 連続量による整理とは、重要度や程度の違いを基準にする整理である。高い・低い、大きい・小さいなどがファクターである。各種のグラフはこの基準によって視覚化されている。新聞の記事なども重要度の高低に従ってその大きさ、位置を決めている。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 渡辺保史「情報デザイン入門—インターネット時代の表現術」(ISBN 4582850960)平凡社新書(2001/07)
- ロバートヤコブソン「情報デザイン原論—「ものごと」を形にするテンプレート」(ISBN 4501536608)東京電機大学出版局 (2004/01)
- 藤本貴之「情報デザインの想像力—イメージの史学」(ISBN 476870834X)現代数学社 (2005/02)>日本図書館協会選定図書